上杉隆氏ら自由報道協会による「原発事故」取材の報告
友人が、Uチューブでこんな↓報告が流れていると教えてくれた。
上杉隆氏ら自由報道協会による「原発事故」取材の報告
さまざまな疑問(下にその一部を列挙)にまみれながら、
一連の原発関連報道に接してきたが、
上杉さんたちの報告を聞いて、一部(あくまでも一部)の疑問が氷解する思いだった。
民主党反主流派の勉強会での報告であり、
主な聴衆である国会議員たちの反応にも、あまり当事者意識は感じられなかったが、
それでも現在進行しつつある人類が初めて遭遇する危機的な事態を
自分なりに解釈するためのいい手がかりになると感じた。
決して、上杉さんたちだけが真実を報道しているとは思わないが、
一見の価値はあると思う。
・フランスから100トン送られてきたはずの
核分裂反応を抑制するというホウ素はどうなっているのか。
・震災直後にアメリカから提供の申し出があった冷却水を、なぜすぐに使わなかったのか。
・原子力災害に対する訓練を受けているアメリカ軍の特殊部隊は
なぜ日本にいるはずなのに活動を開始しないのか。
・放射能の高濃度汚染水に浸かって作業したため被爆した作業員は、
その後どんな経過をたどっているのか。
・なんで気象庁は放射能拡散予想マップを隠していたのか。
・東電の社長は現場に復帰しているはずなのに、なぜ謝罪しようとしないのか。
・突如、通告され首都圏の市民生活全般に大きな影を投げた「計画停電」は
消費者のために本当に必要だったのだろうか。
・原子力保安院も東電も、なぜ当事者意識が希薄な記者会見を平気で続けるのか。
・放射能汚染水の高濃度と低濃度という抽象的な区分は、どんな根拠に基づくのか。
朝日新聞が下記↓のような記事をネット上で配信している。
「高濃度放射能汚染水、海への流出止まる 福島第一2号機2011年4月6日11時43分」
その記事の末尾に、放射能汚染水についてこんな解説文がついていた。
〈放射能汚染水〉 福島第一原発では2号機のタービン建屋地下や外の坑道に高濃度の 放射能汚染水がたまっている。これを移す場所を確保するため、もともとあった汚染度 の低い水を海へ放流している。東電は「低レベル」と呼んでいるが、あくまで相対的な 汚染度の違いで、高低の基準が法で定められているわけではない。原子炉等規制法が定 める海水での濃度の基準に比べると100倍程度の濃度で、この水1万トンに含まれる 放射能の量は、高濃度汚染水10リットル程度に含まれる量と同じ水準になる計算だ。
よく読んでみると(というか一読すれば分かるが)、高濃度低濃度は
あくまで相対的な汚染度で、東電がさらりと低濃度としている汚染水は
「原子炉等規制法が定める海水での濃度の基準に比べると100倍程度の濃度」
100倍!で低濃度なら、高濃度汚染水は基準に比べると何倍になるのか。
なんと1億倍!
高濃度汚染水0.01トン(10リットル)の放射能の量は
低濃度汚染水(でも基準の100倍)の1万トンと同じ水準
ということは、高濃度汚染水は低濃度の100万倍の放射能の量があるわけだ。
100万倍(高濃度/低濃度)×100倍(低濃度/基準)=1億倍
いくら絶対的な安全を期して作られた基準とはいえ、
その1億倍もの放射能を含んだ汚染水を気づいてみれば垂れ流し、
さらには自称低濃度の汚染水(基準の100倍)を意識的に排出してしまったのでは、
諸外国が憤るのも無理はない。
こんな数字は、原子炉に致命的な障害が起きている、動かぬ証拠だろう。