こだわりの油屋さんをのぞいてみれば
このところ、蕨粉の取材へ行った時の土産話が続くが、
それも今日で最後にするつもり。
裏を返せば、鹿児島空港から大隅(垂水がある地域)にかけては、
興味深いものが多い土地と言えるかもしれない。
空港からクルマで北へ20分ほど走ったところに、
ネットで国産菜種を搾っている場所を捜している時に出会った
鹿北製油という会社があって、以前から気にかかっていた。
喜界島産の黒ゴマ(たぶん国産最高級)や
榧(カヤ)の実の油も搾っているらしい。
それも、伝統的な手法で搾り、混ぜ物もしていないという。
油に添加物と思う人もいるかもしれないが、
ふつう市販されている食用油には、見てくれをよくするため、
消泡剤・シュウ酸・白土などの薬が使われている。
当然自社農園の菜種はまだ実っていなかったが、
昔ながらの道具と手法で搾る作業は行っていた。
予約もせずにぶらりと訪ねたのだが、係の人の対応は親切だった。
年季の入った道具類に見とれているうちに惹きこまれ、
さすがに世界初という国産黒ゴマ油には手を出しかねたが、
外国産の有機黒ゴマを自社で搾ったという油を買ってしまった。