# 「上拂大作」という名前を日本国民が永久に記憶しなければならなくなった事情 | tokaiama20のブログ

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 安倍政権が登場してからというもの「まさか!」という驚愕の屁理屈が、あらゆる局面で登場し、日本社会から「知性」という基本属性が消えてしまったかのように思わされる事態が続いた。

 例えば、日本政府官僚が、安倍政権の指示によって、絶対普遍であるはずの基幹統計を改竄してしまった事件であり、明確な1200万円の収賄を行った閣僚の甘利明が、「記憶がない」と言い逃れて不起訴になった事件とか、安倍官邸を美化してきたジャーナリストが強姦事件を起こして警察が逮捕に向かうと、突然、上層部によって逮捕が阻止され、不起訴になるとか、かつてなら重大疑獄事件として全メディアから袋叩きに遭ったような事件が、これでもかと目白押しになってきた。

 しかし、今回の「上拂大作」という裁判官の出した判決は、「まさか」とか驚愕とかの形容を超えて、まるで超常現象を見ているようで、誰もが呆気にとられて、誰一人、その意味を理解できないのである。

 それはジャーナリストの青木美希さんのツイートで知られることになった。
 https://tr.twipple.jp/t/43/1185884510212116480.html

 「原発から飛散した放射性物質はすでに土と同化しているため、東京電力の管理下にはなく、むしろ、農家が所有しているといえる。故に、東京電力に放射性物質を取り除くよう請求することはできない」

判決に、驚きの声が上がっています。
https://www.nhk.or.jp/ohayou/digest/2019/10/1017.html

 この奇っ怪な超常的判決文を書いたのが、上拂大作という裁判官である。
 https://hiroshisugata.blogspot.com/2017/04/note-fukushima-minyu-2019-apr-15-case-cleansing-farmlands.html

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 以前、(2011年)放射能汚染されたゴルフ場の所有者が、東京電力に汚染除去と賠償を求めて提訴した。

 福島第一原発から45kmにある二本松の「サンフィールド二本松ゴルフクラブ」が東電に放射性物質の除染を求めて仮処分を申し立てた。
事故後、ゴルフコースからは毎時2~3マイクロシーベルトの高い放射線量が検出され
「営業に支障が出ている」「責任者の東電が除染すべき」と。

 これに対して東電の主張は「東電から飛び散った放射性物質は東電の所有物ではない。したがって東電は除染に責任を持たない」。東電は答弁書では「放射性物質を『もともと無主物であったと考えるのが実態に即している』としている。

 無主物とは「ただよう霧や、海で泳ぐ魚のように、誰のものでもないという意味」だそうで、「東電としては、飛び散った放射性物質を所有しているとは考えていない。したがって検出された放射性物質は責任者がいない、と主張する」。

「さらに答弁書は続ける。『所有権を観念し得るとしても、既に放射性物質はゴルフ場の土地に附合しているはずである。つまり、債務者(東電)が放射性物質を保有しているわけではない』」
「決定は10月下旬に下された。裁判所は東電に除染を求めたゴルフ場の訴えを退けた」

 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/29579?page=2

https://blog.goo.ne.jp/y2sakaki-b/e/46fa9233a7c589f73fcbf86782a326a3

 http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/653.html

 この提訴を却下した東京地裁・高裁の裁判長名を調べたが、当時の資料が削除されていて、分からなかった。
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 このとき、東京電力が主張した、放射能汚染は「無主物」との主張に、当時の私は激怒を通り越して脳梗塞を起こしそうだったが、今回も、まったく同じ「無主物」の超絶的屁理屈を援用し、さらに汚染は農民の所有だとまで言っている。
 提訴が却下されたので、また脳卒中を起こさないか、我ながら心配だ。

 上拂大作について調べても、具体的なデータは極めて少なかった。こんなものは、司法でもなければ裁判でもなく、論理でもなく、吉本興業のギャクにさえ採用されるレベルではない。

 この超絶屁理屈に対する、うんざり反論ツイートを並べてみよう。

 @KaSuehiroすごい。汚染者負担の原則を真っ向から否定する判断。これが成立するなら獲った魚の中の有機水銀は獲った漁民のものになったと主張出来る。日本の司法、権力免罪機関に成り下がった。もはや近代国家でも何でもない。

 @NTUY_uncle_bot「車にスプレーを吹き付けた落書きは、既に車と同化しており、車の所有者が所有していると考えられる。故に器物破損にはあたらない」みたいな判決だな

 @KSN1HybmjjiCMoQ  あなたがコンビニから盗んだおにぎりは、既にあなたの胃の中で同化している為、もはやコンビニ店の管理下に無いから、あなた自身のものだと言える。
ゆえに、コンビニ店はあなたに金銭を請求することは出来ない。

 あんまり、たくさんあるんで、これくらいにしておく

 「東京電力の環境放出によって放射能汚染された土壌は、放射能が土に同化しているのだから、東電のものではなく、むしろ農家のものであり、東電に賠償責任はない」

 という凄まじい屁理屈判例が定着するとすれば、全国の公害企業は高笑いして一昼夜の宴会を開いたに違いない。
 何せ、どんな汚染物質を放出しても、土に同化すれば、汚染ではなく、汚染された土地の所有者のものであり、責任であると判決に明言したのだから、完全に世界の司法史に残る偉大な判決である。

 銀行強盗をしても、カネが強盗に定着すれば、所有権は強盗に移るのだから、賠償請求はできないと言っているのと同じだ。これで、強盗も犯罪も、やりたい放題の世の中がやってくるな。
 まさか、こんな判例を残す裁判官がいるとは思わなかった。
 上拂大作という裁判官の作った判例は、世界司法史に永遠に残るだろうし、これは全国民が永遠に記憶すべき名前になるだろう。

 およそ判決には、それを導く司法の論理というものがあって、かつて二回も司法試験に落ちて受験を諦めた私が書くのは気が引けるのだが、
 「被害者が権利を奪われて損失を被ったことが証明でき、加害者が特定されたなら、被害者は加害者に賠償請求権が成立する」
 という損害賠償の大原則が、ここでは完全に放棄、無視されていて、これが司法だとすれば、明治以来の司法の存在理由そのものが失われてしまうのである。

 こんな屁理屈がまかり通るなら、裁判なんかいらない。
 必要なのは、暴力だけである。自分の要求を暴力によって通すだけの世界が登場してしまうだろう。
 https://tsuiran.jp/word/912848/daily?t=1571598000

 かつて、半世紀前には、確かに司法は民衆の味方ではなかったが、同じ屁理屈を言うにしても、彼らなりの矜持のなかに、論理的破綻を来さない工夫がちりばめられていたが、安倍政権登場後、司法界の任命権を安倍官邸が支配するようになって以来、今回のような権力への忖度、東京電力という巨大企業の利権への忖度の判決は、司法の論理を完全に破壊して、ただ「お上の利権最優先」の、むき出しの権力絶対化判決ばかり相次いでいる。

  http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-date-20190515.html

 
 最高裁の15人全てを「安倍内閣が任命」へ 
http://www.asyura2.com/17/senkyo222/msg/389.html

安倍内閣が司法に介入し強権化―最高裁判事の人事にも介入・私物化ー
  https://boring-topics.japannetservice.com/2017/06/16/saikousaihanjikainyu/

安倍内閣が最高裁人事に介入か 山口厚最高裁判事
 https://blogos.com/article/207598/

 「安倍色」に染まった最高裁判所
 https://facta.co.jp/article/201712041.html

 もはや、司法界に合理的な知性は存在せず、安倍政権ヨイショの忖度だけが存在している。ここまで権力独裁が強固になったのは、安倍官邸に統一教会出身の官僚ばかりがのさばっているからだ。

  http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-886.html

 その中心人物の名前が、やっと浮き彫りになってきたのは、伊藤詩織さん強姦事件の犯人、山口敬之の逮捕を阻止した人物が明らかになったからである。
 その名は、内閣官房の北村滋・今井尚哉・杉田和博だが、とりわけ今回の内閣改造で、調査室という日本のCIAに相当する部門の局長になったのが北村滋で、この男が、官房から裁判官を任命して、司法界の極端な腐敗変質を引き起こしている張本人であることが明らかになりつつある。

 北村滋という人物について調べているのだが、重要な情報は、すべて検索できなくされていて、国会図書館に直接出向かなければ、情報を得られないようだ。
 官報の閲覧権を買って、検索すれば、いろいろ出てくるはずだが、人相から言っても半島人の特徴があり、おそらく統一教会と直接の関係を持っている可能性があると私は睨んでいる。

 私の予想では、北村滋の任命裁判官によって、伊藤詩織さん事件も、袴田巌再審事件も、西山美香再審事件も、すべて権力側のメンツが通されるような気がしている。
 もはや司法は司法でない。安倍晋三勢力の独裁のための茶番道具にすぎないのだ。