早朝の尾張一宮駅で東海道線の列車を撮影した後,名古屋駅に舞い戻り,フォロワーさんと合流。「リニア・鉄道館」を見学してきました。

 入館して最初の「シンボル展示」の左横にある「機関車の車号板」から話が盛り上がり,次いで「300X」を見て「700系は300Xを元に作られた」という話など,列車の変遷に関する話,鉄道技術に関する話,鉄道史に関する話など、様々な話題で語り合うことが出来ました。

 本稿では,「リニア・鉄道館」の展示車両について,いくつかピックアップして取り上げていきたいと思います。

【381系】

 381系は振り子機構を採用した特急型電車で,JR東海管内では中央本線の「しなの」号で運用されていました。

 381系登場前の中央本線(名古屋~塩尻間)は途中で単線区間が混在し,急勾配や曲線区間が多いため,列車の所要時間が長いのが難点でした。

 そこで,名古屋~塩尻間の電化,輸送力増強の必要な区間は複線化,急勾配・曲線区間の一部はトンネルの掘り直し・線路の付け替えなどの路線整備が行われ,当時の最新型車両として381系が配備されることになりました。

 JR東海では383系の導入によって早期に引退しましたが,JR西日本所属の車両は本年「やくも」の運用が新型車両に置き換わったのが記憶に新しいと思います。

 

【300系】

 300系は1992年に「のぞみ」号として営業運転を開始した新幹線電車です。最高時速270kmで東京~新大阪間を2時間30分で結ぶという偉業を成し遂げました。「JR東海」発足後の東海道新幹線において,新しい「顔」として活躍してきました。

 1990年代後半から700系の配備によって「のぞみ」号の運用を外れ,「ひかり」・「こだま」の運用に移り,2012年3月16日に運用終了となりました。

 

【700系】

 700系は1999年3月13日のダイヤ改正から営業運転を開始した新幹線電車です。300系の後継車両として2020年3月のダイヤ改正まで活躍しました。

 この車両は「955系新幹線試験電車(300X)」における試験結果,研究開発された技術(セミアクティブ制振制御,シングルアームパンタグラフ,車体間ダンパ)を取り入れて製造されました。