皆さん,こんばんは。

これまで昭和39〔1964〕年以降の鉄道時刻表を紹介してきましたが,趣を変えて昭和初期~昭和30年代にかけての鉄道時刻表を御紹介したいと思います。本日お届けするのは,昭和3年10月の「平塚駅発汽車時刻表」における下り列車の発車時刻です。

 

〔7時〕 熱海00 神戸46
〔8時〕 熱海28
〔9時〕 下関10 小田原52
〔10時〕 熱海25
〔11時〕 米原17 熱海50
〔12時〕 小田原35
〔13時〕 名古屋03
〔14時〕 熱海05
〔15時〕 熱海00
〔16時〕 豊橋01 熱海55
〔17時〕 浜松46
〔18時〕 小田原16 熱海54
〔19時〕 静岡39
〔20時〕 熱海30
〔21時〕 山北18
〔22時〕 小田原21
〔23時〕 小田原29

〔0時〕 下関25

 

 当時の東海道線は,国府津~沼津間が現在の御殿場線ルート(松田・山北・御殿場経由)で運行していました。

 ここに「熱海行き」の列車が運行されていた理由は,当時「熱海線」という路線が国府津~熱海間(26.9km)運行されていて,温泉地として名高い熱海までの旅行客を輸送する意図がありました。

 熱海~函南間の丹那トンネルは,建設中でした。同トンネルは大正7(1918)年4月に熱海口から着工し,同年7月に三島口からも着工しました。16年の歳月をかけて,出水事故による多数の工事殉職者を伴いながら昭和9(1934)年12月1日に完成しました。

 

【参照】

『神奈川県のバス時刻表ライブラリー』(のりあいアーカイブス・平成30年)

森信勝『静岡県鉄道軌道史』(静岡新聞社・平成24年)