皆さん,こんばんは。

本日から複数回に分けて「東急田園都市線の歴史」と題して書いていきたいと思います。

 今回は「東急田園都市線の概要」,「略年表」,「開業初期」の3項目について書いていきます。

① 東急田園都市線の概要

 東急田園都市線は,渋谷と中央林間を結ぶ東急電鉄の鉄道路線です。営業距離は31.5kmで,東京メトロ半蔵門線,東武伊勢崎線(久喜まで),東武日光線(南栗橋まで)と相互直通運転を実施しています。

 中央林間で小田急江ノ島線,長津田でJR横浜線,こどもの国線,あざみ野で横浜市営地下鉄ブルーライン,溝の口でJR南武線,大井町線(二子玉川まで同線との複々線区間),三軒茶屋で世田谷線に乗り換えられます。渋谷では東京メトロ副都心線・銀座線,JR山手線・埼京線・湘南新宿ライン,京王井の頭線と乗り換えられます。

 

② 略年表

昭和38(1963)年10月11日 大井町線(大井町~溝の口間)が「田園都市線」と名称変更される

昭和38(1963)11月1日 田園都市線の第1期工事区間(溝の口~長津田間)が着工

昭和41(1966)年4月1日 溝の口~長津田間 開業

昭和43(1968)年4月1日 長津田~つくし野間 開業

昭和44(1969)年5月10日 玉川線(渋谷~二子玉川園間)・砧線(二子玉川園~砧本村間) 廃止

昭和47(1972)年4月1日 つくし野~すずかけ台間 開業

昭和51(1976)年10月15日 すずかけ台~つきみ野間 開業

昭和52(1977)年4月7日 新玉川線(渋谷~二子玉川園間) 開業

昭和53(1978)年8月1日 営団半蔵門線(渋谷~青山一丁目間) 開業

昭和54(1979)年9月21日 営団半蔵門線 青山一丁目~永田町間 開業

昭和57(1982)年12月9日 営団半蔵門線 永田町~半蔵門間 開業

昭和59(1984)年4月9日 つきみ野~中央林間間 開業

平成元(1989)年1月26日 営団半蔵門線 半蔵門~三越前間 開業

平成2(1990)年11月28日 営団半蔵門線 三越前~水天宮前間 開業

平成12(2000)年8月6日 路線名変更(「新玉川線」の名称を廃止→渋谷~中央林間間を「田園都市線」に統一)

平成15(2003)年3月19日 営団半蔵門線 水天宮前~押上間 開業(東武日光線「南栗橋」まで相互直通運転開始)

平成18(2006)年3月18日 東武線直通列車を増便(伊勢崎線「久喜」発着の列車を新設)

 

③開業初期

(1)溝の口~長津田間開業

 昭和38(1963)年10月11日,大井町線(大井町~溝の口間)が「田園都市線」と名称変更されました。

 同年11月1日,田園都市線の第1期工事区間として溝の口~長津田間が着工し,昭和41年4月1日に開業しました。
 【開業時運行体制】

 昭和41年4月1日

 開業区間:溝の口~長津田間(14.2km)
 〔編成両数〕

 大井町~鷺沼:4両編成
 鷺沼~長津田:2両編成
 〔新設駅〕

 梶が谷 宮崎台 宮前平 鷺沼 たまプラーザ

 江田 市が尾 藤が丘 青葉台 田奈 長津田
 車両基地は鷺沼駅に鷺沼検車区が新設され,全線各駅停車のみでの運行となりました。

(2)ダイヤ改正の実施
 開業から5ヶ月後の9月21日,最初のダイヤ改正が実施されました。
 この改正では,朝ラッシュ時間帯に鷺沼~長津田間で4両編成で運行する列車が上下3本,設定されました。
 翌年,昭和42(1967)年7月17日のダイヤ改正では朝ラッシュ時間帯の鷺沼~長津田間の列車が全て4両編成に増強されました。
 昭和43(1968)年4月1日,田園都市線は第2期工事区間(長津田~中央林間間)のうち,つくし野まで開業しました。
 同年10月1日,ダイヤ改正。この改正では,以下の事項が実施されました。

・田園都市線全線4両編成での運行(鷺沼駅における分割併合は廃止)

・平日朝方の上り列車に2本,「通勤快速」を設定。

「通勤快速」運行本数の推移は,次の通りです。
 昭和44(1969)年10月1日 ダイヤ改正  5本
 昭和46(1971)年4月1日 ダイヤ改正   7本
 昭和47(1972)年4月1日 ダイヤ改正    8本
 昭和49(1974)年10月1日 ダイヤ改正 10本

 

次回は「新玉川線開業」,「路線延伸の推移」を書いていきたいと思います。