皆さん,こんにちは。今回の入院で最大の山場となった検査が「下部消化管内視鏡検査」です。「大腸内視鏡検査」,「CF」とも呼ばれる検査です。

 肛門からファイバースコープを入れて,大腸の中を観察し,病変の有無を調べる検査です。

 この検査,実は前処置が大がかりです。

① 食事内容の変更

 入院患者では,検査前日の食事が変わります。

朝・昼はお粥で,夕は重湯が出てきました。これが,大腸の中を綺麗にする第1段階です。

② 下剤の投与

 下剤の投与が,検査前日の夕食後から始まります。

(前日) 20:00 マグコロール投与

→白い液体で,とても酸っぱい味の下剤です。この時,私は上唇に口内炎を患っており,下剤の酸味がしみて,唇が非常に痛かったです。

(前日) 22:00 プルゼニド投与

→錠剤の下剤を2錠,服用します。前日投与の2種類の下剤だけでも,かなり大量の便が出てきました。

 そのため,前日はあまり寝られなかったです。

(当日) 「モビプレップ配合内用剤」投与

投与開始時刻 08:10

投与終了時刻 13:25

 ポカリスエットなどのスポーツドリンクを激甘にしたような味の下剤で,2リットルを服用していきます。短時間で大量に飲むのではなく,コップ1杯(約200ml)を10~15分で飲むことを繰り返し,途中で水やお茶を飲みながら時間をかけて服用していきます。

 最後のほうは,「激甘」というよりは,塩味が強くなって飲みにくかったです。

 服用中は便の性状(色,形)を確認して,専用の記録用紙に記載していきます。また,排便時は必要に応じて看護師を呼び,便の性状を確認してもらいます。最終的に,カスが無くなって透明度の高い液状の便になったら検査室へ行く準備に入ります。

③ 更衣

 検査用の穴あきパンツ(紙製)とガウンを着用し,車椅子に乗って検査室に行きました。

④ 注射

 腸の動きを鎮める薬剤,鎮静剤などを必要に応じて注射します。

⑤ 肛門部にゼリー剤の塗布

 内視鏡挿入時の肛門部不快感などを緩和,円滑な内視鏡挿入を行うためにキシロカインゼリーを肛門に塗ります。

 

 検査の標準的な所要時間は約20~30分ですが,私の場合はポリープを4個切除してもらったので,少し長くなりました。切除されたポリープは病理診断に提出してもらいました。

 検査中,ドクターと『白い巨塔』の話で盛り上がり,「『白い巨塔』は田宮二郎のバージョンが一番良い」と言う話になりました。また,『白い巨塔』の田宮二郎バージョンに内科の助教授(里見)の役で出ていた俳優「山本學」氏の話でも盛り上がり,「ぶらり途中下車の旅」で東急池上線の回に出ていた話をしたら,ドクターが「懐かしい」と言っていました。私の内視鏡検査を担当された先生は東急池上線・大井町線の「旗の台」駅に至近の大学が御出身で,消化器外科を専攻されました。