500系新幹線は、1997年3月にデビューし、時速300kmでのぞみ号として活躍しました。その後、同年11月からは、東海道新幹線への直通を開始しました。しかし、N700系の登場により、2010年2月、「のぞみ」としての運用を終えることになりました。それ以降は、山陽新幹線の各駅に停まる「こだま」としての運用がメインとなりました。長らくの間、高速運転をして来なかった500系が、2025年3月、山陽新幹線全通50周年に合わせて、復活することになりました。今回は、団体専用列車「のぞみ501号」についてご紹介します。
1.運行概要
列車番号:9627A
区間:新神戸(13:04)〜博多(15:21)
使用車両:500系8両編成(V編成)
最高速度:285km/h
所要時間:2時間17分
2.送り込み回送の見送り
のぞみ501号博多行きの始発駅となる、新神戸駅に来ました。充当される500系は、博多方面から新大阪へ向かい、新大阪駅で折り返して新神戸駅で客扱いとなります。まずは送り込み回送を見学しました。
のぞみ号現役当時であれば通過していたでしょうが、今は新神戸駅のホームドアが車両に近くなったため、回送列車でも停車します。
今回臨時列車に使用された車両は、V9編成でした。この編成はモーターが交換されておらず、のぞみ号現役当時と同じ音を聞くことができます。JR西日本の本気度を感じることができました。
3.のぞみ501号入線
先発の、のぞみ23号出発後、すぐの入線となりました。ホームは人で賑わっていました。
正真正銘の「のぞみ 博多」です。フルカラーLED換装後なので、更に輝いて見えます。
「2号車指定席」の案内は、最繁忙期以外は見ることができません。500系であれば尚更です。
新神戸駅で、923形T5編成とすれ違いました!まるで500系のぞみ号復活を祝っているようです!
4.車内案内表示
のぞみ501号博多行き 停車駅は、岡山、広島、小倉を表示していました。これが500系の本当の姿でしょうか。
5.姫路駅通過
こだま号なので各駅に停車…とはならず、のぞみ号なので姫路駅を通過します!大きくそびえ立つビルを抜けながら、姫路駅を通過しました。とても迫力があります。
車内で配布されたお弁当は、山陽新幹線では定番の、淡路屋さんのひっぱりだこ飯でした。山陽新幹線全線開業50周年特別デザインで、もちろん500系でした!
50周年記念ノベルティが入っていました。
たこ飯は、ぷりっとした食感と出汁の効いたご飯でとても美味しかったです。500系で駅を通過しながら食べるたこ飯は、一段と違うものでした。
以下の3点となっております。
・記念乗車証
・山陽新幹線50周年記念ストラップ(500系)
・限定クリアファイル
また、お弁当付属のノベルティを開封すると…
なんと!ドクターイエローでした!
新神戸駅ですれ違った後、お弁当からもドクターイエロー、とても幸せな気分になれます。
8.京都鉄道博物館からのご案内
なんと、この列車に乗車していた人限定で、500系運転台を見学できるとのことです!!臨時のぞみを降りてからも、500系を楽しむことができて嬉しいですね!
普段のグリーン車とは異なる、特別メニューでした。「あまりお金は使わない!!」と意気込んでいましたが、実際に乗ると欲しくなるものです。
タイクリップを購入しました。これを付けて、今回の臨時運転を思い出そうと思います。
10.写真展
これまでの500系の勇姿を眺めることができました。500系の歴史の長さを実感できると共に、最後まで500系に乗車したいと感じました。
山口県内を全て通過して、九州最北端、小倉に到着です。こだま号であれば11番線に到着することが多いですが、本日はのぞみ号なので、堂々と12番線に入線です。
小倉を発車すると、八幡の工業地帯を、高速で駆け抜けていきます。
山陽新幹線の終着駅、博多に到着です。こだま号であれば、引き続き博多南行きとなりますが、のぞみ号は博多止まりです。
博多駅でも「のぞみ 博多」の表示を見ることができました。ダイヤが乱れない限り、まず見ることができない表示です。
リバイバル運転を終えた500系V9編成は、博多総合車両所へと回送されました。博多南行きではなく、乗客は乗ることができない回送となるのが、のぞみの風格を感じます。
13.最後に
初めての500系のぞみ号乗車でしたが、興奮よりも安心感の方が大きく感じました。500系の本来の姿を見ることができて、非常に楽しかったです。
今回の臨時運転を通して、500系の今できる最高速度を体感し、より愛着をもつようになりました。しかし、N700Sの増備とN700系の8両化により、500系は2027年を目処に引退が決まっています。500系での楽しい快適な旅行はあと2年でできなくなってしまいます。残る限られた時間で、精一杯楽しみたいと思います。また、500系が引退しても、500系が創り上げた、速くて快適な山陽新幹線を、引き続き利用していきたいと思います。
ご覧いただき、ありがとうございました。
14.余談
本日、臨時で500系のぞみ号を運転するにあたって、本来なら500系で運転されるこだま号の一部が、N700系S編成(西日本8両)で代走となりました。
本来なら500系全車普通車ですが、この日に限り、グリーン車付きに格上げとなっていました。
今回見送ったこだま857号はグリーン車は設定されておらず、当該区画は満席扱いでしたが、博多南線内は料金を払えばG車を利用できるようでした。





























