土曜、それは戦いの昼ブオォォォ。洗面所から聞こえてくるけたたましいドライヤーの音に顔を顰めながら、僕の土曜は始まった。男は鼻唄を歌いながら、そのオレンジ色の髪に手櫛をかけていた。入念にワックスをなじませ、スプレーをかける。少し腹が出てきたようだ。「そろそろ行こう」彼はそう言うと、荷物を抱えそそくさと車に乗り込んだ。「練習はバッチリかい?」「ああ、昨日の夜に最終調整を終わらせたところだ。今日は君に僕の勇姿を拝ませてやるよ」なぜか赤いバスローブに身を包んだ男は、僕をちらりともせずに嘯いた。会場では学童疎開で岡崎の地へと逃げてきた男が待ち構えていた。「お水飲む?」「いらん」なんやかんやあってベイブレード大会をして楽しかった。トーナメント優勝者準優勝3位みんな「ベイブレードで勝ったら売名してください」とか言ってきたやつくそう負けた。どうやら「システマ」というチャンネルらしい。https://www.youtube.com/watch?v=vflTW6-Vv3w&feature=share帰りながら思った。「中国語サロンってなんやねん」