●7月12日、TBSの『報道特集』が外国人政策の特集をした。

「日本人ファースト」にかかわる差別的発言を、

ヘイトスピーチとは違うのか、と批判したアナウンサーに、

「偏っている」「偏向報道」だと反発があるそうだ。

 

●山本恵里伽アナは

「外国人政策が争点に急浮上するなかで、

これまではそこまで注目されていなかった強硬な主張が

急に支持を集めるであるとか、

社会が決して受け入れてこなかった、排外的な、差別的な言葉が

SNSで拡散していく。

そういった現実に、正直すごく戸惑いを感じています」

とコメント。

続けて、

「実際に外国籍の人とまったくかかわらずに生活をしている人って、

実はほとんどいないと思うんですよ。

学校の友達だったり、職場の同僚だったり。

自分の1票が、ひょっとしたらそういった身近な人たちの暮らしを

脅かすものになるかもしれない。

これまで以上に想像力をもって投票しなければいけない

と感じています」と。

 

●至極もっともな意見だが、

こうした意見が多くの(匿名の)人々から批判される。

 

《ここは日本ですよ。日本人ファーストの政治がおこなわれて当たり前》

《想像力を持って投票しろというなら、まず国民の想いや苦しみに“想像力”を持ってください。「日本人ファースト=差別」だと決めつける報道姿勢は、まさに“偏見”そのものです》

こういう批判が起こる。

 

●排外主義・差別主義の過ちに気づかないで、

マイノリティの権利を制限して安心しようとする人の

排外的な考えに疑問を表明すると、偏向だと決めつけられる。

自分と異なる批判的な意見を「偏見だ」 として封じようとする。

 

●他者の意見を受け入れず、

自分の正義におぼれて一方的に批判する、攻撃的になる、

そういう人が増えていると感じる。

 

しかも決まって匿名で、

自分は安全なところにいて、平気で言葉の刃を突きつける

 

SNSの普及で急速にそういう世の中になった。

未熟で根拠のない偏見が、成熟した意見と同等の価値を持つ

と見られてしまうようになった。

安易に、自分の好むことが「正義」 になった。

 

戦前戦中の自由にものを言えない雰囲気って

こういうふうに広がっていったのだろうな。

そんな社会に近づいているような圧迫感を感じる。

人は簡単に影響されるものなんだ。

身の回りに、後ろ指を指す人がうようよいるのかと思うと

居たたまれない。

 

●「日本人ファースト」に潜む差別性

に気づかない支持者の暴走が恐ろしい。

参政党にまつわる嫌な話をよく聞くが、支持者はどこへ向かうのか。

いったいどんな世の中を望んでいるのだろうか。

おそらく私とはまったく相容れない。             ◢