三上智恵監督の映画 『戦雲(いくさふむ)』 を観ました。
沖縄の諸島が急速に軍事要塞化されていくようすが緊迫感を持って
描かれます。
それと、祭りなどの穏やかな日常の風景との対比が際立っています。
人々の生活に潜み寄り、殴り込んでくる大きな 「悪意」。
おんなは叫び、おとこはあきらめる、という対比を感じました。
よわいものにはつよく、つよいものにはよわい男の情けなさを
画面から感じてしまいました。
男って、わりとあきらめてしまうんだよ。
映画を観ていると 「いやなら島から出ていけ」 という声が
どこからともなく聞こえてくるような気がします。
よくある嫌味です。
「いやなら出ていけ」って、言ってる人は気分がいいのだろうな。
東海村も似ています。
原発推進について、「政府が進めることに何を言っても仕方ないよ」と
屈強なおじさんにしばしば開き直られてきました。
開き直りついでに攻撃してきます。
「原発に反対なんかしてどうする、どうせ負けるんだからどうしようも
ないぞ」 と悪いことをしているかのように説教されるのです。
自分の弱さを正当化するのに人に当たらないで、 と思いました。
「原発があるのを知って住んでいるんだろう。 いやなら東海村から出ていけ」と勝ち誇ったようにいう人がいました。
なんでそんなに強気に非人間的なことが言えるんだろう。
権力側に立っているからなんだろうな。