ちょっと古いのですが、JAEA(日本原子力研究開発機構)のやらかしたこと。
以下の引用記述はNHKニュースでもほぼ同内容で報道されました。
11月12日に明らかとなったJERAの4年半にわたる市場価格操作について、
パワーシフト・キャンペーン運営委員会からも以下のコメントを出しました。
JERAに対しては、業務改善勧告にとどまらず、不正によって生じた収入の返還や罰金が科されるべきです。
また経済産業省は、今後改めて大手電力会社と新電力との間の経営格差を是正し、日本の電力市場を公正に運営しなければなりません。
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【コメント】再エネ新電力にも甚大な影響を与えたJERAの電力市場価格操作について
https://power-shift.org/241120_comment/
2024年11月20日
パワーシフト・キャンペーン運営委員会
電力・ガス取引監視等委員会は11月12日、日本最大の発電事業者「JERA」が卸電力取引所が開設する翌日市場(スポット市場)において、市場相場を変動させる認識を持ちながらも、余剰電力の一部を供出していなかったことについて、同社に対する業務改善勧告を行った。
国のガイドラインでは、市場支配力を持つ大手電力会社等に対し、需要を超えて発電した「余剰電力」が出た場合に、そのすべてを市場に流通させることが定められている。しかし、JERAは2019年4月から2023年10月までの間、余剰電力全量の市場供出を行っていなかった。電力・ガス取引監視等委員会は、最も影響が大きい時では取引価格が1kWh当たり、50円以上値上がりした可能性があると指摘している。
JERAは、この原因について「システムの設定不備」だとするが、2019年の時点で問題を認識していた社員がいたにも関わらず、長期間にわたり改善が行われず放置されていた。この間、電力市場に与えた影響は非常に深刻であり、JERAの責任は重い。
とりわけ、2020年末から21年1月半ば、および2022年の春から秋にかけて起きた市場価格の高騰では、多数の新電力が経営危機に陥り、再エネを重視する新電力や地域新電力も例にもれなかった。一部の新電力は倒産や事業停止をし、そうでなくても多数が大規模な赤字を抱えた。新電力を選んだ消費者の多くも、電力価格の高騰という形で影響を受けた。
この間、電力・ガス取引監視等委員会は、市場価格高騰の原因や状況について調査を行ったものの「問題のある行為は確認されていない」としてきた。電力・ガス取引監視等委員会が、このような重大な問題を発見できずに放置してきた責任も重い。他の大手電力会社についても、徹底した調査を行うべきである。JERAに対しては、業務改善勧告にとどまらず、不正によって生じた収入の返還や罰金を科すべきである。
経済産業省は、今後改めて大手電力会社と新電力との間の経営格差を是正し、日本の電力市場を公正に運営しなければならない。徹底した調査と情報公開、さらに大手電力会社への規制や罰則の強化、監視体制の強化を求める。
●関連情報
経済産業省 電力・ガス取引監視等委員会(2024年11月12日)
https://www.meti.go.jp/press/2024/11/20241112001/20241112001.html
事案の概要:20241112001-1.pdf