国の重要拠点(特定利用)港湾に石垣港が指定される事と、令和6年度の石垣市の重要施策に位置付けられる、石垣・台湾定期航路開設で運航の対象船となっている台湾籍の「ナッチャンRera」がギリシャに売却されていた件について記者会見しました。

 

3月29日 八重山日報

 

 

「重要拠点(特定利用)港湾指定」

週明けにも政府は、防衛体制の強化で平時から自衛隊等が民間空港・港湾を使用できる全国16の空港・港湾を発表しますが、その中に沖縄県では那覇空港と石垣空港が含まれています。

今回の指定は、空港・港湾管理者の協力が得られやすい施設が指定されます。


那覇空港については、そもそも管理者が国で陸海空自衛隊基地もあることから当然ですが、石垣市が管理者の石垣港については、特定利用の候補段階から、防衛大臣らに積極的に「指定してください!」と直訴行脚を繰り返していた石垣市長の意にかなった指定となりました。


沖縄県で候補となっていた港湾は、那覇港、中城湾港、平良港(宮古島市)、石垣港。


記者会見でも述べましたが、私は石垣港の港湾整備については、我が国最南端の重要港湾として更なる整備は必要であるし、海上自衛隊の艦艇については、隊員の休養や食料品や水の補給で、これまで通り寄港すれば良い、また、更なる領海警備の役割が増し船艇の大型化、配備体制強化が進む石垣海上保安部用岸壁・桟橋等の整備は必要だと思っていますが、防衛体制強化の特定利用という枠組みのもとではない、従前の整備で強化すれば良いという考えです。


石垣港は我が国最南端の国交省が港湾法に基づき区分する民生利用を主な目的とする「重要港湾」ですが、軍事利用の側面が強くなる「特定利用港湾」となると海外からは日本最南端の軍事拠点港と位置付けられるのでは。


市長は、陸上自衛隊の石垣島配備計画時「配備に向けた情報は全てオープンにし議論して進めていきたい」と何度も発言していましたが、新石垣空港・石垣港の特定利用については、市民の懸念の声に聞く耳を持たず独断で国に直訴を繰り返し、慎重姿勢の沖縄県知事を批判しています。


市長はこの島をどうする気なのだろうか。


バリバリの防人の島、軍事要塞化で平和な島を進めたいのか、特定利用指定で港湾整備や空港整備などの公共事業を増やしたいのか。


後者であれば、この島の魅力を全面に打ち出し、世界が憧れる美しい島として存在することが日本の為になるとして玄関口の整備を進めれば良いと思います。



『重要拠点空港・港湾』という軍事的な印象となる名称が、いつの間にか『特定利用』という軍事的な印象を薄める名称にして、国民を欺こうとしているように、市長も市議会答弁等で、欧州からの直行便を増やしたいだとか、観光客を増やし経済を良くしたい等と述べ市民を欺いていますが、防衛力強化の一環で必要だと考えるのであれば、堂々とその考えを市民に示すべきだと思います。


*石垣・台湾航路開設期待のナッチャンReraが売却されていました…については、後日。