★「住民避難」は「疎開」★

今朝(2/29)の地元紙八重山毎日新聞。
政府が進める先島諸島全住民島外避難に関して、明治学院大学教授の石原俊教授が八重山毎日新聞の取材でアジア太平洋戦争時の軍による強制疎開を調査研究された立場から解説しています。



石原教授とは何度かお会いして、現在の国民保護計画の住民島外避難や台湾有事、安全保障政策について取材を受け意見交換も致しました。
その時も、政府が進める住民「避難」は、実態としては「疎開」なんですけど、政府や防衛省・自衛隊は、絶対に「疎開」という言葉を使いたがらないと言っていました。



「避難」と「疎開」の違いを調べてみると、「災難を避けて別の場所へ行く」という意味では違いはありません。
ただ、上記のように使い方は違います。「避難」の場合、自然災害や事故、戦争など、幅広い災難に対して使われることが特徴です。
一方、第二次大戦中の地方への移動については、前述のように「疎開」として使い分けられています。

石原教授も「疎開」という言葉はもともと軍事用語で、「兵士の配置転換」という意味で使われていたが、「住民の配置転換」に代わった、と述べています。

政府は、自然災害から「避難」というような印象操作で住民を欺いていますが、実態は先島諸島を戦場の最前線にするため、軍民分離させることです。

石原教授が「政府が、戦後80年ぶりに疎開政策に着手し始めていることを、八重山の人はもっと知るべきで、どういう態度をとるかをきちんと考えるべき」と指摘しているように、地域を上げて大きな議論を巻き起こさなければと強く思います。