どうも。
砥石川です。
 
 
 
 
 
前回ブログで読み始めることを宣言していたリョサの「緑の家」、読了した。
大変に面白かった。
私のお気に入り作家と言えば、フォークナー、コンラッド、大江健三郎あたりになるんだが、リョサも仲間入りである。
「密林の語り部」はすでに読んでいるが、未読の「都会と犬ども」、「世界終末戦争」、「ラ・カテドラルでの対話」あたりは死ぬまでに読みたい。

 

 

 

 

まる1日を予習に費やし、この読書に適用する方法論を決定してかかったおかげか、割とスムーズに読めた。

ご覧の様に付箋を用意、かつ小さなノートの3分の2ほどをメモに費やした。

正直、本作を私より先に読んだネットの先輩方による「とにかく難しい」という評判は、読み終えてしまえば拍子抜けする程度のものであった。

予習も何もなしであればそりゃ難しかったであろうが。

 

 

 

とにかく面白いので、さほど途中で嫌になることもなく1日に平均8時間くらいの時間を割き、1週間ほどで読了と相成った。

私の心をつかんだ最大の要因は、この作家が私と同様の信条を持ってこの作品を書いただろうことに尽きると思われる。

ある登場人物が「本当に悪い人間などいない」といったようなことをラスト近くで言うんだが、これはつまり本当に善良な人間などというのもいない、ということと等しく、つまりはいつも私が言っているように、人間は皆ダメ人間なのだ!ということなんであるww

思わず「ww」をつけてしまってはいるが、そういう風に読めるように書いてあるのだ(ほんとだよ)。

 

 

 

今回のゴールデンウィーク休み1週間を、私は本当にこれを読むことだけに費やして過ごした。

大変に充実した1週間であった。

こんなのはいつぞやの夏休み、大江先生の「万延元年のフットボール」を一気に読んだ時以来である。

 

 

 

 

 

 

 

この作品は映画に近い。

カットバックの連続で成り立っていて、これが読む者をドツボに叩き落そうとするんだがw、そうなのだと分かってしまえば、本当によく分かる。

そうじゃなくとも実に映像的な文章だと言える。

心情は説明されず、映像的な描写と登場人物のセリフだけが提示され、読者の想像力が試される。

 

 

前回更新ブログ記事はフローベールに関するものだったんだが、んで、これまったくの偶然なんだが、解説によるとリョサはフローベールが大好きらしい。

両者ともに描写に力を注ぐタイプなわけだが、リョサの場合は文体全体に力を入れている、という観はない。

ナラティブには命を懸けているわけだがw、文章そのものは平易なんである。

 

 

 

 

 

主役級が何人かいるんだが、その中の一人、アンセルモという人物が、愛した女性を死なせてしまい煩悶するシーンがある。

なんなんだ、これ!と多くの読者がさじを投げかねんパートなんだが(何といっても延々続くのだ)、私はもうここたまらなかった(もちろんいい意味で)。

あと、誰が言ったんだったっけか、「芸術家は自分の芸術によって救われる」とかいうのがあって、実際アンセルモは自分の音楽によってのちの人生を取り戻すんだが、ここいらへんも自己投影可能な内容だったもので、私としては実によかった。

 

 

 

エピローグの最終章、前述のアンセルモなる人物が死に、残された登場人物たちがなんやかや言って、色々と謎も解明されるんだが、最後まで読み終えて得られる読後感は最高である。

基本もの悲しく壮絶な物語なんだが、実に明るい気持ちで読み終えること請け合いである。

中年男性が10代の少女に本気を恋をしていいんである。

55歳になる初老がソープ嬢に恋をしてもいいのだw

 

 

読者貴兄の中には風俗嬢なるものに嫌悪感を抱いてらっしゃる方もあられるかもしれんが、これを読めば少しくらい愛おしく感じられるようになるかもしれん。

誰もに好かれる、という人があれば、「や、何かある」とうがった目を向けてしまうようになるかもしれんw

 

 

 

とにかくこの「緑の家」、お勧めである。

アマゾンのカスタマーレビューを参照し、自分なりに対策を考えて挑むのが良いと思う。

みどりの日にね、私大絶賛であるw

 

 

 

 

 

 

 

とうことで、明日明後日と暇になってしまった。

WTTスマッシュなる卓球の国際大会が今日から本戦となるので、これから1週間はこれに夢中になることであろう。

もうすぐ平野美宇ちゃん、早田ひなちゃん出陣だ(何故か最近テレ東さんはようつべでなくTverを配信手段として用いている)。

 

 

 

若いころにはそんなに好きじゃなかった日向まこさんというAV女優さんが、ここにきて好きになってしまったw

私と同い年くらいだと思われるが、もちろん30年くらい前の動画を観てのことである。

みょーにそそるんである。

今日も彼女でしこってしまったw

おいさんカラっカラであるww

しばらく夢中なままであろうw

 

 

 

 

 

ありがとうございました。