どうも。

砥石川です。

 

 

 

 

ここのところ少し元気がない。

定期的に落ち込んでしまうんだが、私は何が楽しくて生きているんだろうと、虚ろな目をしている状態である。

だが、この映画鑑賞記録は定期的にやってるシリーズものなので、なんとか記しておきたい。

こういう変にまじめなところが鬱と親和しているのかもしれんが。

 

 

 

 

サヨナライツカ(3 中年ヤリマン中山美穂の純情と誠実)

ザリガニの鳴くところ(4 つけこまれる孤独な湿地の娘 非冤罪 死を知る湿地)

運命じゃない人(4 板谷由夏 霧島れいか 多視点ミステリ 鍵泥棒のメソッド、アフタースクールの監督 よく出来てる)

ファースト・マン(3 セッション、ラ・ラ・ランドの監督 月面着陸第1号の物語 迫力はある)

きばいやんせ!私(3 不倫アナ夏帆 やさぐれの前半最高 鹿児島最南端の祭り)

映画 めんたいぴりり(4 富田靖子最高 朝鮮人いい人 色々と学芸会ではあるが)

海辺の生と死(3 満島ひかり 島尾夫妻の原案?戦時下そのもの?奄美?演出?とにかく気持ちが悪い)

異動辞令は音楽隊!(3 職場でも家庭でも合奏出来るようになった阿部寛)

ショック・ドゥ・フューチャー(3 仏 電子系女性音楽家はいく)

きさらぎ駅(3 サトエリ 恒松祐里 都市伝説追体験嵌められホラー)

ターミナル(3 革命で祖国消滅 出入国出来ず空港で暮らすトム・ハンクス)

ブロークバック・マウンテン(3 雇われカウボーイ二人のまぐわり その後も)

色即ぜねれいしょん(2 みうらじゅん 仏教高校生のフリーセックス 精液べとべと感)

映画「さよならみどりちゃん」(再)

夕方のおともだち(3 廣木隆一 女王様とM客の友情 「君の友達」)

ブライアン・ウィルソン ソングライター ザ・ビーチボーイズの光と影(4 3時間越え)

決戦は日曜日(4 二世候補宮沢りえと秘書たち すれっからしの世界)

キャスト・アウェイ(3 トム・ハンクス 墜落→無人島でラモス化→漂流→生還→やはり孤独)

劇場版 おいしい給食 卒業(3 とにかくはじけまくる市原隼人)

アルゴ(3 米外交官イランから救出作戦 実べ)

シン・仮面ライダー(4 魂と願い 継承 自己犠牲)

幸せのレシピ(3 姉事故死 引き取った姪を鎹とした女性シェフと同僚の恋)

エマ 晒された裸体(4 チェコ AV嬢の恋と身バレ 地域民の中傷とサボテン)

メタモルフォーゼの縁側(4 芦田愛菜 陰キャ少女と老女の友愛 BLに絡めて 「好き」ということ)

スマホを落としただけなのに(3 個人情報操作ミステリ 北川景子 成田凌最高)

アデル、ブルーは熱い色(4 レズビアンカップルの生活と苦悩 3時間 百合シーン長大 2013パルムドール)

Jack White:Kneeling At THe Anthem D.C(2 主に演奏シーン)

憧れを越えた侍たち 世界一への記録(4 野球WBCドキュメンタリ)

オーバー・フェンス(再)

蛇のひと(3 永作博美 謎の関西人失踪 トラウマある義太夫は語り殺す)

ブラックホーク・ダウン(3 ソマリアの米国軍人たち ひたすら銃撃戦)

ショップリフターズ・オブ・ザ・ワールド(5 スミス解散 彼らの子供たちによる革命の一日)

ベイビー・ブローカー(5 是枝裕和 韓国 生まれてくれてありがとう)

半狂乱(2 俳優志望の29才達 意味不明)

1980(3 ケラ監督作 イボ姉妹の事情と悲哀 次女ともさかりえはヤリマン)

バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版(2 倍速設定でてんやわんや だがつまらないことは絶対だ)

マイ・バッハ 不屈のピアニスト(2 ブラジル人バッハ弾きの肉体的苦難)

男の優しさは全部下心なんですって(2 色々と不幸な中の人 主演女子はかわいい)

チケット・トウ・パラダイス(3 見せたがりの娘のバリ電撃結婚を阻止したい元夫婦)

ウェディング・ハイ(3 バカリズム脚本 結婚式ドタバタコメディ)

勝手にふるえてろ(4 とことん松岡茉優 生き下手処女 絶滅危惧種への愛)

オスカー・ピーターソン:ジャズ界の革命児(4 ドキュメンタリ 公民権運動を絡めて 自由への讃歌)

アイダよ、何処へ(3 ボスニア・ヘルツェゴヴィナ 家族を救いたい国連付き通訳女性 虐殺)

The Girl Next Door(3 人生をやり直したいAV女優が僕の隣人に)

劔岳 点の記(3 忠信照之コンボ 測量 山と自然を愛でる映画)

コーヒーが冷めないうちに(3 コヒーが冷めるまで過去に戻れる 現象変わらずも心象変わる)

日日是好日(3 樹木希林茶道の先生 華ちゃん多部ちゃん生徒さん 父の死)

スカーフェイス(4 デ・パルマ 亡命キューバ人 米国での成り上がりと落日 パチーノ禿びこい)

サイレント・トーキョー(2 ゆり子をおばさん呼ばわりは許さん!)

黒いオルフェ(再)

仕立て屋の恋(4 覗き男性の打算と純情 主演男性は男)

マイ・ニューヨーク・ダイアリー(3 作家志望女性のNY生活 サリンジャー 出版エージェント 君は詩人だ)

友だちのパパが好き(4 モテ男吹越満をめぐる群像)

モーリタニアン 黒塗りの記録(3 9‣11容疑者 15年に及ぶ米国による拘禁と尋問、拷問 実ベ)

満たされたい人妻(4 倦怠感ある人妻 夫婦の元に共通の友人 欲望と狂気の炸裂だが保守性が勝ち気味)

家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。(2 探せば見つかる榮倉奈々がとにかくかわいい)

アンタッチャブル(3 デ・パルマ コスナー・コネリー vs でにいろ 禁酒法下)

ミナリ(3 米国に移住した韓国人家族 農業への野心と家族愛のあり方 セリは金持ちも貧乏人も食べれる)

お口の濃い人(1 バーの人間模様 遠山景織子出演 悪ふざけにしか感じず)

MINAMATA-ミナマタ(3 米国人キャメラマンと水俣病 写真は撮影者の魂をも奪う 実べ)

スーパーの女(再)

ミンボーの女(再)

 

 

 

 

 

最高評価が是枝監督の「ベイビー・ブローカー」とスミス解散への思い溢れる「ショップリフターズ・オブ・ザ・ワールド」。

後者はスミスのファンである私であるからこその高評価であるだろう。

両方予告動画を載せておこう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先日佐藤泰志の「黄金の服」なる文庫作品集を読了した。

「佐藤泰志『黄金の服』を読んだよ」なるブログ記事が書かれていないことから、これが私にとってそんなには重要な作品足りえなかったことを汲んでいただけると幸いである。

が、この作品集には私の好きな「オーバー・フェンス」なる映画の原作が収録されているのであり、映画も少し前にまた観直した。

再見映画になるが、最高評価作ではなく、今回はこれに関して少し言及したい。

 

 

 
 
 

私の評価としては、映画が原作を大きく凌駕している、ということになり、映画作の監督である山下敦弘の手腕に脱帽、ということになる(だが、佐藤泰志は割と好きな作家であることも書いておきたい)。

他の人が書かれたレビューなどを見ていて、私としては死ぬほど重要なんだが少なくともそれらレビューの中では誰もふれていないことがあり、これが少し気になったので、その点について少し述べたい。

 

 

 

 

映画「オーバー・フェンス」の主題は狂気であると思う。

原作はこの限りではなく、あくまで監督が映画作品に付け足したものだが、完全に主題になっている。

フェンスというのは狂気の境界で、ラストでオダギリジョーが打った打球がオーバーフェンスするかどうかというのは、狂人である元妻優香には寄り添えなかった彼が、同じく狂人である蒼井優に今度は寄り添えるかどうか、というメタファーなのではないか?と私は読んでいるのだ。

 

 

蒼井優、優香以外に、満島弟なども、明らかな狂気を宿した人間として描かれている。

蒼井優が動物園の中の動物たちを解放するシーン、にもかかわらず飛び立とうとしない動物に絶叫するシーンなどは、非常に分かりやすく狂気の解放が描かれている。

 

 

 

 

 

私の周りにも狂人は多かった。

しかし私も寄り添えなかった。

なかなかにきついことなのだ、

しかしそんな私にも、オダギリジョーにも、少なからず狂気というものは宿されているのだ。

 

 

しかし健常な者たちは、少なくとも表面上、そう思っていない。

映画のレビュワーたちが狂気についてまったく言及しないことから窺われるがように、狂気を宿していて救いが必要な者たちに、我々は気付かなかったりする。

彼らの苦しみの方に、我々はフェンスを越えていけるのか。

それはなかなかに難しい。

その認識があるからこそこの映画が作られ、あの結末になっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

文頭で示したように、今現在これを書いている私も、ちょっとした狂気に支配されている。

原作者佐藤泰志は41歳で自死している。

それ以前に自殺未遂もあったらしく、未遂事件後、函館の職業訓練校に入学したらしい。

「オーバー・フェンス」はこの時のお話である。

 

 

あんまり大きな声では言えんが、ダメ人間が集まりがちな職業訓練校。

私も在籍したことがある。

しかし、個人的に思い返すなら、あの頃は楽しかった。

私もあの頃のことを書いてみようか。

私にも、狂気の解放が必要なのかもしれん。

 

 

 

 

 

ありがとうございました。