第十二回 さいごのソリスト

全国大会メンバーを決めるオーディション結果が発表された。それを受けて久美子は、顧問の滝昇にあることを申し出る。北宇治高校吹奏楽部は実力主義。久美子は、最後の演奏に向けてステージに立つ。


「(久美子)2年前のオーディションのように…」
「(滝昇)はい」
「それなら、ひとつお願いがあります。音だけで判断できるよう、どちらが吹いているかわからない形にして下さい」
「ハッ…!ふぅ…私も、まだまだ未熟ですね。生徒がこんなにもしっかり向き合っている。自分が理想としているところに到達するのは難しい…」
「え…」
結局、生徒たちの投票による再オーディションでユーフォニアムのソリストを決めることに!ここはやっぱり顧問の滝先生が、ズバッと決めておくべきじゃなかったのかしら?例え不満が出たとしても、こういう時は大人が悪者になるべきよね…!?