第十七話「兄貴の気持ち」

ラノア魔法大学の寮で暮らし始めたノルンが引き籠ってしまった。前世の自分と重ね合わせ、なんとかノルンを救おうとするルーデウスは、ノルンの教室に向かう。そしてそこで耳にする言葉にルーデウスは愕然とする…。一方のノルンもルーデウスという存在への向き合いに悩んでいた…。


ノルンが引き籠もった。引き籠もる、その行為は俺にとって非常に重い意味を持つ。ノルンがもし同じ地獄を味わっているというのなら、俺はそこから救い出してやりたい。俺のことが嫌いで、アイシャのことが嫌いで、そして今の状況が全部気に食わないと思っていても、俺の妹だ。兄貴というものは、弟や妹を守らないといけないのだ。見捨ててはいけないのだ…かっての自分と妹を重ね合わせる、ルディくん!つらい経験をしてきたからこそ、心に響く言葉がかけられるかもしれませんわね?ノルンちゃんを救うことで、自らの過去が癒やされるかもしれませんし…!?