あつ。チーン

梅雨明けしましたから、暑いですね。

夏バテ、熱中症に気をつけてお過ごしください。

 

いんや~、この暑さではでかけたくありませんね・・・。

涼しくなるまで、しばらく過去記事をまとめたりして、

歴史妄想で頭をヒートアップしておきます。(あついから~~)

さて、今度は飛んで北の方。
先日、用事があって平泉へ行ったのですが、
その途中で化女沼へたちよってみました。

 



ここは、初めてです。

伝説がたくさんある所ですが、
ラムサール条約湿地です。

「照夜姫」という銅像がありまして、

夜を照らす、がなにげにすごい名前か、と。


人柱になった話みたいですが、
水や沼には大蛇伝説がつきもので、
多くは土砂災害など。

 

途中、森の中に突然、観覧車がみえて、

これか~と思った。(廃墟遊園地として知られる)

 

長者と姫の大蛇伝説

 

『むかし、化女沼のほとりに長者が住んでいました。
長者にはひとりのきれいな姫がおりました。

 



姫は朝に夕に美しい姿で沼の岸に来ていました。
いつからかその姫の美しさに見とれて、
たくさんのへびが水面に集まるようになっていました。

ある秋の夕暮れ、美しい若者が長者の家に泊まりました。
姫は若者からいろいろな旅の話を聞き、大変楽しいときを過ごしました。

 



やがて若者が旅立っていくと、長者の家はさびしくなり、
姫も別れをたいそう悲しみました。
姫は悲しみのあまり沼のほとりでぼんやりしていると、
急に身体の調子が悪くなり寝込んでしまいました。

さいわいに、しばらくしてからだは直りましたが、
姫はなんとへびの形をした赤子を産んでしまったのです。

 



長者の家では大騒ぎとなりましたが、子供は家を出て沼の中へ消えてしまいました。
それからというもの、毎晩のように沼の中から
子供の泣き声が聞こえるようになりました。

姫は悲しみのあまり、とうとう沼へ身を投げて死んでしまいました。
毎年七月の節句には、はたを織る音が聞こえるということです。
化女沼にまつわる伝説はたくさんあり、
長者の娘が沼の水を鏡にして化粧をしたので、
化粧沼というのだとも語り継がれています。』

 

 

「朝に夕に」→朝日長者、夕日長者。

これは平家落里の特徴。

葛西氏ですね~。

 



に、しても、機織姫は人柱にされますな。
民族が違うのでね。

最近、人柱の事に触れてもまったく気にならなくなりました。

成仏された、のだったらいいね。


あと、クリスチャンもそうですね。
炭鉱で働かされますね。(東北の治外法権で宗教は比較的自由だった)

 



このような伝説は、各地にたくさん点在しています。

加美町の鹿島神社「おものめ様」も同様。
『加美町四日市場元宿に一人の美しい娘が住んでいました。』
という出だしから始まり、
恋をした男性が蛇の化身だとする。
三輪山の話と同じで、糸をたどっていき蛇だと気づく。

 



結局、娘は嘆き悲しみ近くの沼に身を投げる。
三輪信仰(大神神社)とも似てます。

大物主との関連を示してる話かもしれません?

このような伝説のパターンは、

『洞穴は巫女が神との婚姻を許されるのであり、
その洞穴に蛇(男)がおり、そこに太陽が隠れるという。
いったん、洞穴に入り身ごもり、新たに生まれ変わるという
修験道の修行は47日間行われる。
出雲神は自然神だが、動物に変わる神は蛇と決まっている。』

※「蛇信仰と機織姫」(篠田 知和基)

よって、修験者や山伏、比丘尼たちが伝えている事が多いでしょう。

(修験者は皇室や天皇家と深い関わりをもっていたから)

蛇信仰は世界に伝わる最も古い信仰といわれています。
縄文が蛇信仰という説もあり、「渦巻き」は、死と再生があります。
おものめさまは、ガマと言うのですが、
沖縄ではガマとは、洞窟のことを言うそうですよ。
ノロみたいですね。
 

金売吉次とは

 

さて、長者伝説が北部にいくと増えてきます。
金売吉次のこと。

その長者伝説とは、ひっくるめて砂金をもっている
豪商(鉱脈を知る人など)タララ場をもっている人ですね。

パターン

・貧しい若者が一人で炭焼き小屋に住んでいる
・都から娘が観音様のお告げで嫁にやってくる
・砂金をもらって市場へ行くよう頼むが、

水鳥をみつけて砂金を沼になげつける。
・砂金なら山ほどあると言い、後に長者になる。


秋田の鹿角でいえば、だんぶり長者。
奥州藤原氏でいえば、藤原基衡。

羽振りが良い人のことも伝えているもので、
当時の鳥羽天皇が基衡に危惧したほど。

ぽんぽん都人や僧侶などに高価な物をあげてしまうので、
(本人は、お礼のつもりなんでしょうけど)

大陸では「宋」の時代。
日宋貿易が「為替のはじまり」といわれるように、
黄金のジパングとは、平泉のことをさしました。

貿易をしたい海外の人は、日本から大量の金が大陸へ送金される流通を
知りたくて、こぞって海外から貿易を求めてきましたよね。

ということで、奥州藤原氏を深く調べると、
若い子の言葉でいえば、
半端なくやばい~。
えぐい~世界です。真顔

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さて、久々のきっちゃん登場。
親しみをこめて、きっちゃん。指差し

過去にいろいろ書いていたと思うのだけど、
あまり書いてなかったみたいだ。

「藤太夫(たわらとうた)」とも言われ、
炭焼き伝説として有名な話です。

 


金売吉次は、源義経を平泉の藤原秀衡の元へ
案内した人として伝わります。

その2人の出発地点を「首途八幡宮(かどで はちまんぐう)」
だった為(京都)「かどで=出発」の語源由来はここにあると。

 



※「源義経奥州首途之地」の石碑(wikipedia)

この地には奥州で産出される金を京で商うことを生業としていた
金売吉次(かねうり きちじ)の屋敷があったと伝えられ、
承安4年(1174年)3月3日、源義経は奥州平泉に赴く際に、
吉次の助けを得て、鞍馬山から当社におもむき、
道中の安全を祈願して出発したといわれている。(wikipedia)

 



ところで、吉は、「橘」なのですね。
タジマモリが遠祖だったら面白いな~。

 

 

各地に伝わるきっちゃん伝説

 

山形県の阿胡耶姫の伝説にも登場します。
砂金の豪商の嫁にいくのですよ。

金の商人とあこや姫は、伝承の中では夫婦にされています。
同じく砂金の交渉のために陸奥へ派遣された藤原実方も
あこや姫や京からきた巫女と結びつけられていますよね。
名取の道祖神もそうです。

その意図は、おそらくその土地の権利を所有していた
豪族の娘との婚姻関係(もしくは逆)の契約をすることで、
朝廷と陸奥の金を繋いでおく必要があった為と思われます。


他、化粧清水と小野小町伝説も近くにある所で、
以前、Aさんと探訪していた所でした。

 

 

 

兵庫県にも伝わります。

 

六甲山の北にある山田の里、左衛門(さえもん)という人。

後でまとめておきますが、女性の方は身分が高い人で

「白滝姫」と言われ、実際に存在した話しだそうです。

 

山田左衛門尉真勝という人。

右大臣 藤原豊成の娘で中将姫の妹でもある白瀧姫に身分違いの恋をした。

というのは、山形県千歳山の阿胡耶姫とほぼ同じ。

 

阿古耶姫=白瀧姫、になってますね。

 

やはり、きっちゃん伝説がある所の特徴として、
奥州藤原氏以前は、エミシが深く関わってきます。

マップにあるように、化女沼は、宮沢遺跡の近くです。
「化」を使うのは、化粧のことでしょう。

 



女性の化粧とは違うと思うが、
ルーツは斎宮かも。

伊勢内宮の瀬織津姫との関連も興味深いです。

 

また、「化粧」といえば、

奈良の初瀬に伝わる話では「化粧川」があり
化粧川とは、斎宮(斎王)が禊をした川

に名前をつける。(化粧壺など)
※大来皇女が化粧川で禊をした。

 

 

ああー!だから河合神社化粧の神様なのね。

賀茂家の斎宮!

 

 

京都下賀茂神社入口にある河合神社。

なるほど~~。

ここ、重要な神社なんだって。

 

 

実は、この化粧池や化粧川、化粧沼というのは、
東北地方、宮城県北部、岩手県に集中して点在し、
大体、「坂上田村麻呂が」ということになっているのですね。

そーいうことでは・・・
都では貴族の娘なのでしょうけど、
東北へくると単に藤原さんちの娘となるのだろうか。

藤原家の娘、貴族や斎宮の娘たちは、
皇室から離脱すると、一般女性になるか尼になるしかないので、
東北へは左遷のような形になり、藤原家同志か土地財産をもっている長男へ
嫁ぐ運命だったんですね。

 

伝説も「飯炊き女」とかって語られて終わる運命。

それは「豊」の意味があるからです。

それがきっちゃん伝説と結びつけられていることが面白い。

ある方の話しですと、きっちゃんは、物部氏。

う~ん、タタラといえば、そうなるのかぁ。


藤原秀衡の奥さまは、京都の藤原家ですよね。たしか。

しかし、ここは、宮城県では蝦夷最前線!

 

※宮沢遺跡からの眺め (森があったら当時のまんま)


名生館官衛遺跡と宮沢遺跡の共通点は「玉造柵」だったこと。
どちらが玉造部があったか不明です。
多賀城より古い名生館官衛は、7世紀末頃からあった。
ここを支配していたのは、大崎氏ですね。

丹取軍団。
軍事組織があった所。

そして、熊野比丘尼。

小町の墓の近くに、八十島という地区があったそうで、
そこでわらじを編んでいたというのだから。
船着き場。

岩沼で斎宮と濃厚につながった意味、

大崎と岩沼がつながるのかは、
「玉」にあるでしょう。

玉浦(岩沼)
玉造(大崎)
 
ああ、私も玉だった時があったのかな~。ラブ
今は歴オタで満足。てへぺろ

意外にも~、

化女沼と斎宮が繋がることがすごい!虹

照夜姫が、教えてくれました。

 

そんなロマンをもって、
もう少し、きっちゃんの正体を詳しく。カエル

つづく