昨日は満月で、特別な日だったそうですね。

何が特別なのか調べていたら、
21時40分頃が満月になる、というのを見つけて、
スマホの時計をみたら41分でして、
満月の時間になっていたので、
夜、ベランダから満月をみてました。

ああ、そうなのか。

何がどう、そうなのか、
わかりませんが、何かがきた時に、

「秦河勝」のことを想った。

その特別であるという日の昨日、
妄想歴史会議(単なる女子会)に、
秦河勝の「能」の話しをちょっとだけしてたんです。

聖徳太子に命じられて、舞をした秦河勝の猿楽。

それが、今の「能」に受け継がれ、
『護法』である名取ノ老女(他、養老の滝など)
を演じた音阿弥の記録があります。

後、その護法を演じた今春流(こんぱるりゅう)は、
秦河勝を始世としているとの事。

何か繋がっていると思うのですね。
いや、

「繋がらない世界などない!」

声を大にして月に吠えてみたい。

 

■秦河勝の「空舟」能■

 

そこで、興味深い話があるのです。
能ですが、

「うつろぶね」や「うつぼぶね」
という空舟がありますね。

秦河勝の能に「翁」があります。


五穀豊穣と国家安泰を祈る神事的な演目。
お正月などの祝いの場で演じられる。

「世ヲ背キ、空舟ニ乗」といって、
西の海へ漂流していく。
そして、播磨国の南波尺師に漂着した演目。

「地元の海人がその舟をとりあげた途端に、
その中にいた秦河勝が「化して」神になり、
同時にその土地に憑依して祟る。

助けてもらったのに土地が荒れ、
荒神はそこからきている。

困った村人は荒神様のために御宮を造ります。
いくつもの御宮を作ったところで、
この荒神様が守護神に変化する。
土地の人たちはこれを「猿楽の宮」「宿神」と
呼ぶようになったという。」

※『能』安田登著より

宿神とは、道祖神、シャグジですが、

「魔多羅神」と思います。
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気仙沼に源義経が逃れている伝説があり、
そこに祀られているのが「皆鶴姫」という御堂でした。

義経の恋人といわれており、皆鶴姫の父が秘術(鬼一法眼)を
知っていた方で、剣術だそうですが、
それを皆鶴姫が義経に密かに教えてしまった罰で、
姫が追放された話がありました。

その時、姫は「空舟」に流されて気仙沼に漂着し、
義経がその舟を引き上げたんだったか。

これらの伝説は、各地にあるのですが(あんまりないけど)

実は、この空舟というのは隠語のような意味があり、
罪を犯したといわれるように、
罪人を乗せる舟から由来するそうです。

淡島神社(和歌山県)には「ひな流し」があるんです。
雛人形を船に乗せて海に流すのです・・・
けっこう、写真だけみても衝撃なのです。

 

淡島といえば、数少ない神社が福島県にありますが、

女性の講が多く(婦人病によい)

信仰が広まっています。

 

※福島県 淡島神社(白雲洞)

しかし、そのルーツは・・・7歳の「大比留女(おおひるめ)」が
懐妊してしまい(天皇と関係をもつ)
それが罪であるから、空舟にのせられて流されたという伝説がある。

これは、特に高句麗の朝鮮系太陽信仰の
太陽の光から生まれた、ことが関係しますが、
熊野信仰の補陀楽の世界へ行くために、
完全に閉じた船にのせて海に流すのと似てます。

が、空舟で流されるのは、だいたい女と決まっている。

 



※『御曹司島渡』は、皆鶴姫と同じ物語。

笛を吹く義経。
兵法を教えた女性は、「あさひ天女」
※太陽信仰から「あさひ」としているでしょう。

まあ、天皇の子はたくさんいたので、
王族を継承するとなった場合、大騒ぎです。

だから、流されるのです。

「女川」に流されてきた空舟は、
百済王敬福。

彼は、金をとりに陸奥へきた。
しかし、空舟に流されてきたのは
敬福ではなく「千葉大王」だった。

何度も言うが、歴史は残酷。

だからこそ、女たちの歴史は貴重だ。

なぜなら、そのようなことが多いから、
封印されてしまう。

残念ながら、
これらの女たちの歴史がほとんど表にでてこない。
日本の歴史を、ますます後退させている要因。

何がそうさせているのかを、考えている。

カルマが強いから?

「その地で眠るうつろな地」が、
日本の歴史を「霧にしている」

その霧を、大きな波のうねりでもって、
流してきた。


女たちの歴史の鎮魂は深いからこそ、

誰かが、それを示さねばならない。


足をひっぱる者もいるが、

男にも嫉妬がある。

秦河勝さん、
「信じる」ことですね?

 

本物の系譜。
やりますよ。

 

だから、女性たちのために舞の復活に
力を貸して下さい。

 



切実な思いで満月をみた夜でした。

(妄想ですよ)