もう7月ですね。

今月は、噴火がテーマになりそうです。

この記事を読んで、おお!となりました。

 

 


明治期の磐梯山噴火の影響で、
檜原湖底に沈んだ「 檜原宿(ひばらじゅく)
のこと。

 

※大山祗神

これを専門家が調査するそうです。

磐梯山では1888年(明治21年)7月、
マグマの熱で地下水が沸騰する
水蒸気噴火を起こしたのをきっかけに、
小磐梯と呼ばれた山頂部が丸々崩れ落ちる
「山体崩壊」が発生した。

 

 

噴火直後、会津若松から撮影された噴煙を上げる磐梯山。

1888年撮影。(wikipedia)

この際、大量の土砂などに埋もれて477人が死亡。

その後も、長瀬川などがせき止められた影響で
少しずつ水がたまり続け、
檜原湖や小野川湖などが誕生した。」


何が発見されるのか?

今月は、ポンペイ展があるし。

過去記事をこちらにまとめておきます。

(2013年)


■磐梯山の噴火伝説

806年、会津磐梯山は噴火を起こしたが、
それ以前は標高2000mはあったと推測されます。
現在の標高は1819m。


 

「磐梯山、もとは病脳山とて
魔魅住み居て常に祟りをなし農作物を害せり。

のみならず山麓に民家あまたありしに大同元年、
大爆発を起こさせ月輪荘、
更科荘が一夜にして湖に化し、溺死者数しれず。

この災害を聞きて空海この地に来たりて
八田野稲荷の森にて秘法を行せしにより、
魔魅は別峰烏帽子岳に逃げ去りぬ。

この時、山神、形を現しければ空海これを祝いて
磐梯明神と称し、舞楽を奉して明神と名づく。」


(新編会津風土記)



「磐梯山は鳥海山と同じ伝説があり、
ここにも手長足長の夫婦が住んでいた。

いたずら好きで風、雨などを降らして
作物を荒らすので、村人を困らせていた。

そこで空海が手長足長に、


「お前たちは何でもできると威張っているようだが、
わしの手の平にのるように小さくはなれまい」

「何を言う。俺たちにできないことはない」

手長足長は、みるみる小さくなり大師の手に乗った。

大師はすかさずつぼに入れ蓋をし、
呪文を唱え出られなくなってしまった。

そして人々のために尽くすよう壷を山頂に埋め、
磐梯明神として祭ったという。


※山の神々いらすと紀行 とよた時

とーーーても気になる伝説です。

 

壺に神様を入れてしまった。

天狗の話みたいな・・・

 

テナヅチ・アシナヅチという同じ巨人がいますが

似ている話が・・・

 

「八塩折の酒」を盛った壺が登場する伝説があり、

ヤマタノオロチの時、スサノオが大蛇に酒を飲ませて

酔わせるシーンがあります。

 

その酒壺は、かつて人がこの壺に触れた折、

天候が急変して山が鳴動したため、

慌てて供物を献上して事なきを得た。

 

そのために壺は土中に埋められ、

目印としての石を置いて、

さらに玉垣で囲んで注連縄をして祀ることになったと伝わります。

 

 

 

 

また、
磐梯とは天に達する梯子の意味がある。

 

さて、涼しい写真を。

 



磐梯山は、冬の間は湖の上を歩けるようになり、
硫黄が滝のように凍るイエローフォールは有名で、
観光名所にもなっています。

 





スノーシューで歩く磐梯山はとっても美しいので
冬の磐梯山もお勧めです。

 



でもこんな冬景色とは対照的に、
夏の青々とした太平洋からやってきた人々がいた・・・という
妄想が浮かぶ。

手長足長は南からカヌーのような船に
乗ってやってきた人たちではないか?と思った。

 

■ポリネシアンとの類似


アイヌ語のほかにも、
日本語とよく似ている言語で、
ポリネシア語がある。


縄文人のルーツは、ラピタ人という
類初の太平洋を航海した人達という説がある。

 

※ラピタ人が住んでいた範囲(ポリネシア)

ニューカレドニアの文化をもち、
「穴を掘る」「穴を掘った場所」

の意味があるハペタアが由来だとするが、
発掘した遺物のことを指すらしい。

なので、ラピタの名前の由来は不明です。

マオリやタヒチ起源説もあり、
狩猟採集で身体に装飾の刺青をしていた人たち
縄文人と骨格が似ていることもあって興味深い。

ハイヌベレ神話も、南国からきています。

海洋民族なことは確か。


「ポリネシアで解く日本の地名」のサイトに
詳しく全国の地名由来がのっている。

これがとてもアイヌ語と似ていて面白い。

それを参考にすると、


山形県に2か所ある「有耶無耶の関(うやむや)」とは、
マオリ語で解釈できる。

有耶無耶とは、鳥海山に現れる手長足長を
大物主が通行人に教える言葉で、
「ウヤ」は、手長足長が現れた時、

「ムヤ」は、いない時。

山形県、宮城県堺にある笹谷峠も有耶無耶の関がある。

うやむやとは、マオリ語で「ウイ・ア、ムイ・ア」
という言葉があり、
通行人に質問を連発して困らせるといった

意味があるのだと。

ウイムイの「I」が、「A」に転じて、ウアムアになった。

マオリ、タヒチ語源説が他にもたくさんあるが、
なぜ、ウヤムヤなのか納得がいく。

「うやむやにする」とよく言うが、
はっきりしないことの本来の意味は、
ここからきたのか?


磐梯山は、イワデorイワテとも言われました。

イワハシは、マオリ語でイ・ワタイとなり、
「しっかり首を伸ばしてそびえ立つ」という意味。

山ある地域には、イワタイといい、後にイワテになった。

 

アイヌ語のイワ・アシと言った岩手山ともよく似てますね。

磐梯山がポリネシアに似ているのは他にも感じるところがある。

ニュージーランドも火山の島。

火山の火を吹くエネルギーを神として捉える
ところは縄文人の特徴ではないだろうか。

太陽を神格化するところや大地母神も共通している。

また世界でも有名なニュージーランドのラグビーは、
強くてかっこいいよね。

 



試合前にオールブラックスが戦闘の踊りをする
「ハカ」はとても好きですが、
これも「梯子」が登場する!

ハカの伝説は、太陽神タマ・ヌイ・トラに
2人の妻である夏の女神、ヒネ・ラウ・マティと、
冬の神ヒネ・タクルアがいた。


ヒネ・ラウマティの産んだ息子タネ・ロレが踊りを作ったとされる。
このハカ・カマテの歌詞が興味深い。

(写真:wikipedea 2006_Haka)


「私は死ぬ、私は死ぬ。

私は生きる、私は生きる。

見よ、この勇気ある者を、
ここにいる毛深い男が再び太陽を輝かせる

一歩はしごを上へ、さらに一歩上へ!

一歩はしごを上へ、そして最後の一歩!

そして外へ一歩! 太陽の光の中へ!」


伝承:
1810年、カマテはある族長が踊ったもの。

敵に追われて地下に逃げ込んだ。
這い上がってみた時、目の前に人がおり
殺されると思ったら親しい部族の長がいて助かった為、
感謝を込めて歌ったもの。


天の梯子は、創世記にも現れますが。

 



一つの梯子が地に向けて立てられ、
その頂は天に届き、見よ、
神の使いたちがその梯子を上り下りしている。


バベルの塔、は神に反する行為だったので、
崩れてしまったと伝わる。

天と地をつなぐものが山であり、

それを梯子でつなぐ。

 

役小角も、山に橋をかけたいと言ってましたね。

地下から地上にあがった時の喜びのハカは、
日本的に感じる。

ああ、そうか。
前回の、完成を止められるのと似ているような。

天とつなぐ梯子の話しを聞いて思いだす体験がある。

高校生か大学生か、
金縛りのように体に何かを感じた時、

お腹から白い梯子のようなものが
天井にびよーーんと伸びていた。絶望

宇宙と繋がる「へその緒」・・・?

----------------------------------

地球内部のマントルから噴き出る熱で
火を吹くエネルギーは、女神であると考える。

男神ではなく女神であって、
怒らせると大変なことになる。

火山に女神が住むという信仰は、
鳥海山だけではなく磐梯山にもあったのです。

ハカの踊りの「太陽の光の中へ」は
「ヒ」という言葉で現す。


神話の「ヒ」神は、火の神であり、
縄文人の魂がこもっていた。

 

「アペフチ」

という言葉があります。

 

アイヌ語(apehuchi)で「アペ」とは火を、
「フチ」は老婆を意味する。

その名の通り老女の姿をした火の神で、
アペオイ(囲炉裏)の中に住まい、
6枚の衣を身に纏い、
手には黄金の杖を持っているとされる。

 

アイヌでは、囲炉裏が最も神聖な神とされます。

 

※囲炉裏を囲んでの食事。奥の席に主人夫婦が座る。

イザベラ・バードのスケッチ

 

暑いので、こんな話になってしまいました。