前楽記事の3つ目、です。

 

 

テナルディエに続くは、もちろん、その妻。今期「レミ」に初登場した樹里マダム・テナルディエです。

 

「本日は誠にありがとうございます、樹里咲穂です。

私は、このマダム・テナルディエ役を初めて、させていただいたんですけれども、2月に稽古が始まった時は、この10月、松本の地で、この舞台の上に立ててるっていうのが、ホントに想像できなくて…あの…」

 

と、ここで樹里さん、

「泣くぅ?」

と自分に突っ込み、客席の笑いと共に、ご本人もアッハッハッハッハと声を上げます。

 

 

「もうあの、カンパニーの皆さんやお客さまに、たくさん応援していただいて、そのおかげで、この場所に立てていることをホントに、嬉しく思ってます。

そして、最近ではね、舞台なんかも配信とかで見れるじゃないですか? ですけれども、こうやって直接、皆さまのお顔を見ながら、それも、こんな大勢の皆さまの前でパフォーマンスが出来るっていうのは、ホントに、舞台人にとってこの上ない幸せだと思っております。この光景を胸に刻んで、これからも精進して、頑張っていきたいと思います」

 

と、ここでお隣の斎藤テナルディエを見る樹里マダム・テナルディエ。

 

 

「えっと…私は…じゃあ、あの、マダム・テナルディエと、コゼット、併願して頑張りたいと思います!(場内笑)

ありがとうございました」

 

 

そして、川口ジャベール、です。

 

「ジャベール役をやらしていただきました、川口竜也です。…はい…2013年から…まあ、もっと言えば2007年からですね。40歳になる前の年ぐらいに、"ちょっと東京行ってジャベール演ってくるわ"っつって(本人苦笑、客席笑)軽口を叩いて、東京に出て来て…それから2013年に、やっとジャベールとして立たせていただいて。そこから2021年、今年まで、ホントに、ジャーベルという役は自分の…"分身" じゃないですけど、それまで "夢" であったものが、役者として生きるための指針、大きな道の先にあるもの、みたいになって…今でもそれを追いかけているような、気がします。

本当に、ジャベール、僕を育ててくれましたし、この『レ・ミゼラブル』によって共演者、スタッフ、そしてお客様に僕は、役者として育てていただいたと思っています。

ただまあ、自分の甘えや弱さは、まだあり………。

まだまだ役者人生は続きますので、これを糧に次に向かって…役者として、まあ、どういう役者が良い役者か、ちょっとわかんないんですけど、自分の理想を追い続けていきたいな、と思います。本当に、本当にどうも、ありがとうございましたっ!」

 

 

 開演前の佐藤バルジャン(左)と川口ジャベール

 

 

最後にジャン・バルジャン、佐藤さん、です。

 

「ジャン・バルジャン役を務めさせていただきました、佐藤隆紀です。

まずはですね、本当に連日、たくさんのお客様にお越しいただき、本当に感謝しています。ありがとうございます」

 

 

「今日はですね、本当ならば、福井晶一さんが出る回でした。福井さんも本当にこう、"出たい" という想いをですね、僕、やりとりしている中でおっしゃっていたので、今日は、福井さんのそんな想いも乗せて、僕のパワー以上に、何か届けられたような、そんな気がしています。福井さん含めまだ完治していない皆さんの回復を、心から祈ります」

 

 


この後の、佐藤バルジャンの想い溢れるご挨拶、「前楽 その4」に続きます。