3人目は、小野田アンジョルラスです。

すっと前に出て、佐藤JVの紹介セリフから流れるように、

「アンジョルラスを努めさせていただきました、小野田龍之介です」

とご挨拶に入りました。

 

 

「再びアンジョルラスを務めさせていただくことが出来て、本当に光栄でした。いつもホントにありがとうございました。

本当にカンパニーにとって、困難なこと、とても残念なこと…色々ありましたけれども、今こうして空気の美しい、澄んだ松本の街でですね、こうして千穐楽を迎えることが出来て、非常に光栄に思っておりますし、本当にありがたく思っております。

また皆さまと元気で、劇場でお会い出来る日を楽しみにしております。皆さま、本当に、ありがとうございました!」

 

 

小野田アンジョルラスの颯爽としたご挨拶に、二宮ファンテーヌが続きます。

 

 

「2017年から2019年、そして今年と、ファンテーヌ役を務めさせていただきましたが、2021年…今年は、ですね、乗り越えなきゃいけない壁が、ホントに、高かったと思います。いつにも増して学ぶことも多かったし、経験したことはホントに重かったです。この壁を乗り越えられたのは、この『レ・ミゼラブル』を愛して下さる、今日ご観劇下さった皆さん、そして、(周囲のキャストを見回し)カンパニーのみんな…本当に大好き! そして、私たちよりも早く来て私たちよりも遅く帰る、皆さまの目からは見えない、この裏にいるスタッフ…皆さんのおかげです、ホントに」

 

 

「次の人生の、新しいステップへ行く時も、きっと、この経験が、私の背中を押してくれるんじゃないかな、と、信じています。

皆さん、本日はホントに、ありがとうございました」

 

 

そして、斎藤テナルディエ。

 

「"空気階段"です」

と、前日2日、TV番組「キングオブコント2021」でコント日本一を決めた事務所の後輩のコンビ名を名乗り、場内を沸かせます。

 

 

「ホントにですね、(前夜)この松本で一人で、こうホテルで、『レミゼ』の準備をする中でですね、本当に後輩なんですけど "頑張ったな"っていうのが、また余計に今日、僕の後押しとなってですね。演技にすごい熱が入りまして」

 

客席のお客さまはもちろん舞台上のキャストからも、マイクが拾ってしまうくらいの笑い声が…。

 

「まあ、強盗団…強盗団と言うか、警部に捕まったとこで、タツ兄(=川口ジャベール)の顔を見てですね、ビビリ過ぎてちょっと…長渕剛が…ちょっと出てしまいまして」

と、またもや場内爆笑に。

 

「ホントに松本はね、何回しか立たせていただいてないんですけど、ホントに、最初立った時の、あの、何て言うんですかね、拍手の…感じがですね…ホントあの、信州の清流のような(客席笑)、何か拍手いただいて本当にすいません。ホントに最高でした!」

と、ここで目を拭うフリをして、

「あの、泣けない…何でだろう?」

 

 

「でもホントにですね、あの、色々あったこの1年間なんですけど、僕も2回目ということでですね、なんかちょっと覚悟…あの、最初の1年目は緊張っていう感じで、とにかくあの、"勤めよう" っていう感じだったんですけど…2回目は、余裕を持ってですね、何かいろんなものが見えてきて。

けど、みんなともあんまり、この、プライベートとかで会ったりとかもすることが出来ないご時世柄にもありまして…そういった中で、すごい…チームワークがみんなすごい、舞台上でどんどんどんどん出来上がってですね、本当に最高の、僕のこの、ミュージカル・デビュー作となっていることが、ホントに感謝させていただいております。

今後もですね、私、ミュージカル界、席巻して参る予定でございますので、応援する機会が増えてくるかと思いますけれども(場内爆笑)、次回ですね、テナルディエ役ですね、マリウス併願でいこうと思ってますので、お楽しみいただければと思います。

本日は、ありがとうございました」

 

斎藤さんの笑いの中に真面目さが潜むスピーチで、しんみりしがちだった場内が「千穐楽」らしい明るく賑やかな雰囲気を取り戻しました。

 

 

<前楽 その3 へつづく・・・>