9月17日、2019年大千穐楽、特別カーテンコールの模様、その2、です。

 

 

唯月さんに続いては、コゼット役の生田絵梨花さんのご挨拶になります。

 

 

「コゼット役をさせていただきました、生田絵梨花です。

えー、前回から引き続き演らせていただいて、その時には気付けなかったことが見えたりとか、逆に、すごい難しくなった、と感じる部分もあって・・・んー・・・すごく自分は、不器用だなと思うので、いっぱい悩みもしたんですけど、ホントにいつも、カンパニーの皆さんが温かい言葉で励ましてくれたり、スタッフさんはにこやかに出迎えて下さったり、お客様はいっつも温かい拍手を下さって、それに、ホントに支えられていました。

あの・・・コゼットは・・・愛されてるのはもちろんなんですけども、愛されたものを自分のものにするんじゃなくて、何かすごく人に、こう・・・んー・・・渡そうとしたり、伝えようとしたり・・・そこが私にとっても、すごく尊敬できる女性だな、と思います。

この『レ・ミゼラブル』から教わったことを、これからも私の人生に活かしていきたいなと思っています。

ホントにこの作品と役に出会えたことが幸せでした。ありがとうございました」

 

 

今度は、テナルディエ役、橋本じゅんさんです。

 

 

「えー、橋本じゅんです。

えーっと、2回目の挑戦、なんですけども、前回はね、帝劇だけで終わって、ツアーに出れなかったんで。あの、自分の所属する劇団の方から "強制送還" と言いますかね f^^;(客席笑)。今回は、こうやって最後の最後まで皆さんと、お客様と、そしてオーケストラの皆さんと一緒にいることが出来て、ホントに幸せに思っております。2019年の『レ・ミゼラブル』、ホントにありがとうございます(拍手)。

僕はあの、大阪芸術大学のミュージカル専攻っていうところを出たんですけども、ホントに落ちこぼれで、いつもこう、歌とかダンスとか(の授業が終わると)教室からさっと出ようと思うんですけど『橋本くん』って呼び止められて、いっつも居残りで f^^;。それで、ミュージカルが好きで入ったつもりなのに、とてもミュージカルにトラウマを感じてしまって、それであの、ミュージカル、気になりつつ逃げ回っている人生というものを送り続けていたんです。

『レ・ミゼラブル』だけは、どーしても気になり続けて。そこであの、出会いがあって。まぁー、もうホントに皆さんにご迷惑をね、おかけ致しましたけれども(笑、客席も笑)。

でもあの、僕、思うんです。1ミリでも可能性があったら挑戦をする。1ミリだけでもいいから挑戦をしてみて、失敗しても、それ絶対悪いことはないんです。皆さん、日々いろんなことがあると思うんですけれども、あの、僕もやってます!(客席からくすくすと笑い声) 僕がやってます!!(またもくすくす笑い) 僕でも出来る部分があります!!!(三たびくすくす笑い)

・・・笑うとこじゃなかったですね? f^^;(客席笑)。

あの、ホントに(笑)、何か違ったことをやってみる、挑戦してみるっていうことで、人生が変わると思います。僕も『レ・ミゼラブル』のおかげで、皆さんのおかげで、えー、この歳になって人生を変えて頂きました。

人生を変える力のある『レ・ミゼラブル』、これからもよろしくお願いします! ありがとうございました!」

 

 

テナルディエの後は、もちろん、その妻、マダム・テナルディエ役の森公美子さんがご挨拶、でした。

 

 

「えー、私、長いこと、このマダム・テナルディエ役をやらせていただいておるわけでございますが、この、札幌公演の大、大、大、千穐楽に、何と、2階(=階段セットの上)から下りて来るシーンで、危うく・・・ホントなら、マリウスとコゼットがぶつかるところ、あたしがぶつかりそうになりました(客席笑)

話が変わってしまいそうになって(客席爆笑、拍手)」

 

確かに、マリウスはコゼットとぶつかってお互い一目惚れするわけですから、ここでコゼットではなくマダム・テナルディエだったら、話がどうなってしまうのか???(笑)

このエピソードには、福井さんも思わず、「そうだったの?」と隣の生田さんに質問していました。

 

「2階(=階段セットの上)から下りて来る際に、ちょっと足がもつれて "おろろろろっ" と思ったら、そのままね、ばーっ! 危ない!危ない!危ないっ! とりあえず、横にはハケたんですけれども f^^;。

まあ、22年も演ってると、いろんなことがあるもんでございまして・・・あの、昔、廻り舞台(=オリジナル版演出の二重盆のセット)だった時には、ファンテーヌがいる、(♪夢やぶれて を)歌い始めてるのにまだ(盆の上から)抜けられなくて(客席爆笑)。どこに行けばいいんだろう?って状況があったりとか、まだまだ、まだまだ、演り尽くせないところがたくさんございます。今日の千穐楽でホントにそれを感じました。この役はいつまで演っても、私には出来ないのかもしれません(客席笑)。

まあもう22年ですから、もうそろそろ "卒業" って言われる、肩をたたかれるって思うんですけど、それを、フッ、フッと避けながら(客席爆笑)、また私も、じゅんさん同様、挑戦していきたいと思います。

ホントに、北海道大好きです。あのぉ・・・ウエストのサイズが、ちょっとおかしくなっちゃんたんですけど(客席笑)、ほんっとに大好きです!

もう一度この舞台が踏めるように、頑張りたいと思います。ありがとうございました」

 

 

次は、今回初の「レ・ミゼラブル」出演となりました、ファンテーヌ役、濱田めぐみさん。

 

 

「ファンテーヌ役を演じさせていただきました、濱田めぐみです。本日は(拍手)お越しいただきまして本当にありがとうございます。

皆さんのコメントを聞いてて・・・さっき相葉くんが言ったみたいに、1月から約9ヶ月間、ホントにもう・・・寝食を共にしてと言っても良いぐらい、一日中皆さんと過ごしていて。自分の顔よりも、キャストさんやスタッフさんや、オケさんの顔を見てる時間の方がホントに長くて。これがまあ、明日も明後日も続いていくんじゃないかなぁ、っていうような錯覚に今、陥っているんですけれども。今日が大千穐楽だなんて、何となく、何となくちょっと信じられない気もしています。

自分は今回、1年生で(カンパニーに)入らせていただきまして、もうずっと学生の頃から憧れで、(これまで)客席で席を温める専門だったんですけれども、今回、実際演じさせてもらって、どんな感じかなっていうのをすごく、そこも興味があって。で、舞台上で感じたことは、あの、全てが "本物" でした。(皆さん)舞台で演技をなさってるんですけれども、そして演出家が来て演技を付けて下さるんですが、それを全部身体に入れ終わって、舞台稽古が終わって初日開いてから今まで、舞台上で皆さんの目をみると、ホントに本気で。もちろん自分も、本気で戦ってまして、『レ・ミゼラブル』という作品は、"舞台" というよりも "本物" が、毎回舞台上で生で事が起こって来た、と思います。

そして一番感じたのは、ファンテーヌという女性の目から通してみた、革命だとか、いろいろな想いというのは・・・あの、今、世界的にいろんなことが起こっているのとすごくリンクをして、愛する者のために命を捧げれる、捧げる時の、あの勇気と言うか潔さというか、尊さというか、ものすごく自分の、この人生では得られない何かを感じさせてもらいました。

そして一番最後、亡くなって、ジャン・バルジャンを迎えに来る時に、何とも言えない気持ちと、今までに味わったことのない幸福感と感謝の気持ちに包まれて、緊張とかそういうレベルではない状況で、舞台上にずっと立つことが出来てて、これもホントにこの舞台が持ってるエネルギーというか、お客さんのエネルギーも含め、この長い年月かけて、育て上げて来た、ひとつの生き物の様な感じがしています。

これはだから、ずーっと続いていく大切な演目なんだなって、ホントに心から思いました。

これから先、どんな形であれ、いろんなことがあると思いますけれども、私も、『レ・ミゼラブル』という作品に、舞台上なり、そして客席からなり、ずーっとずーーっと皆さんと一緒に関わっていけたらなって思っています。ホントに今回は、ありがとうございます。

ホントに、本日はお越しいただきましてありがとうございました」

 


続きは、その3で!