9月17日昼の部。

「レ・ミゼラブル」29年ぶりの札幌公演千穐楽、そして、2019年公演の大千穐楽が、ついにやって参りました。

 

思い返せば、2019年「レ・ミゼラブル」の歌稽古が始まったのは、1月中旬のこと。

1月の製作発表、2月の予備稽古、3月からの本稽古、

4月のプレビュー公演と帝劇公演を経て、

6月は初めての名古屋/御園座、

7月にお馴染み大阪/梅田芸術劇場メインホール、

7月末から8月にかけては何度もお世話になっている福岡/博多座、

そして9月、昨年オープンしたばかりの札幌文化芸術劇場hitaru(なんと「レミ」が劇場初のミュージカル上演でした)と、

9ヶ月にもわたる長期間、カンパニーはひたすら「レ・ミゼラブル」という巨人と向き合う日々でした。

 

そして迎えた9月17日、大千穐楽特別カーテンコールの模様、ちょっと長い挨拶もあるので、何回かに分けてお届けしていきたいと思います。
 

 

本編終演後、場内全体からものすごい圧で舞台に向かって拍手の音が押し寄せて来ました。と同時に、「ヒュー」っという歓声や「ブラボー!」の声が。

ジャン・バルジャン/福井晶一さんが、静かに幕前に歩み出ます。

 

「ありがとうございます!

本日は、ご来場まことにありがとうございました!

9月の10日始まりました『レ・ミゼラブル』札幌公演、本日、千穐楽です!

そしてですね、2019年の『レ・ミゼラブル』の、大千穐楽でもあります。

もう一度、出演者全員をお呼びしたいと思います。それでは、どうぞ!」

 

 

福井さんの合図で、幕が上がり、キャスト36名全員が前に進み、あらためてお客様にお辞儀しました。

 

進行役の福井さんが、千穐楽なのでキャストから挨拶がある旨を告げ、「ここからは長いので」とお客様に着席を促します。

 

最初に紹介されたのは、ガブローシュ役/小林佑玖くん、リトルコゼット・リトルエポニーヌ役/尾上凜ちゃん(拍手)同じく桑原広佳ちゃんの子役3人です。

 

 

 

続いては、後ろに控えていた24名の男女アンサンブルが、前列のプリンシパルたちと立ち位置を入れ替わり、前へ。

 

 

工場長役/石飛幸治さんが、代表してご挨拶を述べました。

「アンサンブルを代表させて頂きまして、挨拶をさせて頂きたいと思います。工場長役を演りました(自分の役名なのに噛んでしまい)石飛幸治ですっ(客席笑、本人も「あはははは」っと笑い声)。

えっーと、アンサンブル、この倍の人数が本当は、いまして、北海道に来れたのはこのメンバーだけなんですけど、あちこちの会場を交互に演って、気持ちを皆で繋いできて、ここまで辿り着きました。

僕は北海道(岩見沢)出身なんですが、こういう大きなホールが札幌に出来て、こんなに長い期間、満席で、札幌でお芝居が出来るなんて、ホントに、自分が東京に出てった時には思いもしませんでした。ほんっとに幸せな時間を過ごすことが出来ました。ありがとうございます。

そして、えっと、皆は(キャストに)また札幌に来て下さいね(客席笑)。是非、雪の時に(客席笑)、超寒い時に来て下さい(客席笑と拍手)。

それではみなさんでご挨拶しましょう、ありがとうございました」

 

 

アンサンブル24名は、全員で「ありがとうございました」と一礼し、プリンシパルと入れ替わって後列に下がりました。

 

 

次は、福井バルジャンが、プリンシパルの役名と名前を一人ずつ順にコールして、各位が挨拶をしていきます。

 

まずは、2019年、若干二十歳という日本カンパニー最年少マリウスとして帝劇デビューした三浦宏規さんから。

 

 

「本日は劇場に足をお運びいただきまして、まことにありがとうございました。マリウス役の三浦宏規です。

えー、ずっと憧れていた作品に、こうして出演出来ていることが、ほんっとに幸せな時間でした。

あの・・・僕はあの、昔っから根拠のない自信だけが取り柄だねって f^^;(客席笑)言われてきたんですけれども、今回、その、根拠のない自信すらわかないぐらい、不安な気持ちだったりとか緊張したりっていうのが、ずーっと続いてて・・・続いてたんですけれども、こうして素敵な先輩たちと共もに、ステージの上で間近でお芝居を、この一緒のステージの上でお芝居をさせていただいて、素敵なスタッフさんの熱い想いを感じて、そして、こうしてたくさんのお客様が連日、応援しに来て下さって、ホントに毎回パワーをいただきながら、今日までなんとか演ってくることが出来ました。

これからも、今回学んだことを活かして、また皆様にお会いできるように精進していきたいと思います。

本日は本当に、ありがとうございました」

 

 

2人目は、2017年に続いての出演となった、アンジョルラス役、相葉裕樹さん。

 

 

「アンジョルラス役を演らせていただきました、相葉裕樹です。本日はご来場いただきまして、誠にありがとうございます。

えー、たくさんのお客様に支えられ、そして、影ではスタッフのみなさまに支えていただき、共演者の皆様、先輩方に支えていただき、今日まで駆け抜けることが出来ました。ホントにありがとうございます。

稽古期間を入れたら、約9ヶ月間ですね、この『レ・ミゼラブル』に携わり、そしてアンジョルラスとして皆さんと一緒に戦うことが出来て、ホントに幸せな毎日でした。

また、皆さんにお会いできるよう日々精進して参りますので、これからもよろしくお願い致します。

本日は、どうもありがとうございました」

 

 

3人目は、地元、札幌出身のエポニーヌ役/唯月ふうかさんです。

 


「本日はご来場いただき、ありがとうございます。エポニーヌ役の唯月ふうかです。

私自身、エポニーヌ2度目の挑戦ということで、今の歳だから出来る、今だから出来るエポニーヌって何だろうなってことを、お稽古期間ずっと考えながら探りながら、演じて来ました。不安なことはもちろんあったし、どうしたら良いかなってこともあったんですけども、本番が始まって、キャストの皆さんだったりとか、お客様からたくさん嬉しい言葉、それから、温かい拍手をたくさんいただいて、ホントに毎回パワーをもらってました。そのお蔭でホントにここまで駆け抜けて来れたんじゃないかなと思います。ホントに感謝してます。ありがとうございます。

ずっと・・・このお仕事を始めてから7年間ずっと」

と、ここで、涙が出そうになるのを、あっ!と言いながら堪えた唯月さん。あっあっあっ!と、矢継ぎ早に言葉を繰り出しながら、笑顔を失くすまいと懸命にご挨拶に努めます。

「ずっと、あの、ずっと、夢だった札幌で公演することが出来て、ホントにホントに嬉しいですっ! あの、こうやって・・・皆さん・・・の・・・顔を見ることが出来て、すごく幸せです。ホントにありがとうございます。

何をしても、どんな生活でもへこたれないエポニーヌから、たくさん、勇気とかいろんな感情を教えていただきました。これからも、私もへこたれずに、一生懸命前を向いて進んでいきたいと思います

本日はホントにありがとうございました」

 

 

続きは、その2で。