みなさん、こんばんは。
8月26日、博多座千穐楽の記事、最後はカーテンコール・レポをお届けしたいと思います。
この日は、博多座千穐楽と同時に、2019年の大千穐楽を迎えたキャストが多勢いました。
バルジャン/吉原光夫さんが幕前に登場し、まずは、千穐楽カーテンコールの前口上です。
「7月29日から始まりました博多座での『レ・ミゼラブル』2019年度、本日、無事に、千穐楽を迎えることが出来ました。ホントにありがとうございました。
それでは、毎度恒例ですが、キャストの皆さんにもう一度登場して頂きたいと思います。どうぞ!」
吉原さんの声を合図に幕が上がり、キャスト全員が前に進み出ます。
センターに合流した吉原さんから、まずは、2019年千穐楽を迎えた子役たち、ガブローシュ/坂野佑斗くん、リトルコゼット・リトルエポニーヌ役の桑原愛佳ちゃん・立花莉愛ちゃんが紹介されます。
コールされ、一歩前に出て一礼するガブローシュの佑斗
くん。後ろにリトル・コゼットに扮した愛佳ちゃん、
リトル・エポニーヌは(お顔見えないのですが)莉愛
ちゃんです
続いて、これまた2019年大千穐楽となる総勢24名の男女アンサンブルがコールされ、後列に居た彼らが、入れ替わって前に出、一列になってお客様に一礼しました。
代表して、工場長/伊藤俊彦さんがご挨拶をしました。
「博多座千穐楽、そして、ここに居る24名のメンバーは、2019年の『レ・ミゼラブル』の大千穐楽を迎えることが出来ました。ホントに皆さんのおかげです。ありがとうございます。
個人的な話になってしまいますが、私、2003年から『レ・ミゼラブル』をやり始めまして、2004年に、この博多座に始めて立たせて頂きまして、2007年にはダブルキャストが怪我をして、2ヶ月間で69ステージという鬼のようなスケジュールをここ(博多座)で踏ませていただきまして(笑)、で、去年2017年、一昨年、新演出版でまた帰って来ることが出来て、なんか、すっかり自分が年上の方になってしまったんですけども、そんな、ホントは教える立場にならなきゃいけない僕が、すごく教えられてばっかりの、才能あるこのアンサンブルメンバーと一緒にここまで駆け抜けて来れたことは、ホントにありがたいことだなと思います。
僕ら、北海道行けないですけども、その北海道に行く、反対のね、僕たちの相方にエールを送りつつ、愛する家族のようなスタッフやオーケストラの皆さんが無事、北海道公演を成功出来るように、僕たちも祈っております。
大好きな博多の地で最後を迎えられて、満足です。また皆さんとお会い出来るよう、僕らも精進して参りますので、これからも、どうぞよろしくお願い致します。
本日は誠にありがとうございました」
2019年大千穐楽を迎えたアンサンブル。伊藤さんの
挨拶の様子です。
左から、病気の娼婦/桃菜さん、カフェオーナーの妻/
篠崎未伶雅さん、宿屋の女房/中村萌子さん、買入屋/
廣野有紀さん、プルベール/藤田宏樹さん、クールフェ
ラック/今井学さん、グランテール/川島大典さん、
工場長/伊藤さん、(伊藤さん後ろに隠れてバマタボア
/宇部洋之さん)、鳩/五十嵐志保美さん、ジョリ/
篠田裕介さん、司教/増原英也さん、フイイ/木暮
真一郎さん、クラクスー/長尾哲平さん、ファクトリー
ガール/島田彩さん、モンパルナス/田川景一さん、
かつら屋/三上莉衣菜さん、バベ/町田慎之介さん、
ブリジョン/佐々木淳平さん。
写真には入っていませんが、
コンブフェール/中井智彦さん、レーグル/染谷洸太
さん、マダム/湊陽奈さん、あばずれ/小林風花さん、
若い娼婦/みいさん、も大千穐楽メンバーです。
再び、プリンシパルたちが前列に戻って、吉原さんからキャスト紹介が行われます。エポニーヌ/屋比久知奈さん、アンジョルラス/上山竜治さん、コゼット/生田絵梨花さん、マリウス/海宝直人さん、マダム・テナルディエ役/鈴木ほのかさん、テナルディエ/橋本じゅんさん、ファンテーヌ/濱田めぐみさん、ジャベール/上原理生さんの順でコール。
最後に吉原さんがあらためて名乗って紹介を締め、続いてここ博多で大千穐楽を迎えた屋比久さん、上山さん、鈴木さんからのご挨拶に進みます。
まずは、今回エポニーヌ役で初登場した屋比久さんから。
「今回、新キャストとして初参加させていただきましたが、ただただ、がむしゃらに、ひたすらに作品と向き合ってきた日々で、そんな私を助け支えて下さったキャストの皆様、そしてスタッフの皆様がいたから、今日という日を迎えることが出来たと、ホントに心の底から感謝の気持ちでいっぱいです。
また連日、たくさんの方にご来場いただき、この作品に愛を注いでいただき、こんなに愛される作品に参加させていただいたことを非常に光栄だなと毎回、毎公演、感じる日々でした。
この作品・エポニーヌという役を通して、自分が知らなかった自分だったり感情に出会えたりして、また、役を演じられる喜びとか楽しさとか、同時に感じる不安だったり、悔しさだったり、苦しさだったり・・・(涙をこらえながら)・・・そういうのも全てまとめて、幸せだったと思える・・・宝物のような日々でした。
私は、今日ここで大千穐楽を迎えますが、北海道に心を寄せて、最後までカンパニーの一員として、この作品を愛したいと思います。
本当にありがとうございました」
続いては、アンジョルラスの上山さんです。
「僕はですね、今回、3回目のアンジョルラスを演らせていただきまして、『レ・ミゼラブル』の世界に入る度に、皆、人生をかけて、ここで人生を変えてやるんだ、だったりとか、本当にこう、熱い想いでやっていく環境が心地良くて、すごく刺激的な日々でした。
そして、この博多の地で千穐楽、大千穐楽を迎えられたことが、とっても嬉しいです。博多大好きです。
3回演らせていただいても慣れることなくて、全く慣れることなくて、悔しいことばっかりなんですけども、お客さんのこの景色・・・拍手をもらうことで初めて満たされる・・・『レ・ミゼラブル』の舞台に立ってホント良かったな、光栄だな、と思えるような日々でした。
これからもまたですね、この景色を見れるように精進します。そして北海道公演、まだまだ続きますので、応援、どうぞよろしくお願いします。
本当にどうもありがとうございました」
そして、マダム・テナルディエ役の鈴木さんです。
「私も、この2019年の『レ・ミゼラブル』、今日が大千穐楽なんですけども、この熱い熱い博多で千穐楽を迎えられて、ホントに幸せです。
えー、実は私は、初演からこの『レ・ミゼ』に出ておりまして。コゼット役で出ていただんですけども、(客席からの笑い声に)私もなんか、最近笑えちゃうようなことなんですけども(笑)。ホントに忘れもしない日本初演の6月17日、この作品、まったくどこにも拍手が来ませんでした。それでもう、イギリスから来た演出家も "失敗なんじゃないか" って心配したほどシーンとしてたんですけども、もちろんカーテンコールには大きな拍手をいただいたんですけども、32年経った今、全てのソロの後で大きな拍手が来て・・・(と、徐々に涙声に)・・・毎日毎日、スタンディングの皆様、ホントにカーテンコール、感謝しております。
そして、初めてウエディング・シーンで毎回手拍子をいただいて、もうこんなに恐ろしい役なのに(客席笑)、手拍子いただいてホントにもう、ホントに力になりました。ありがとうございました。
えー、おかげさまで大好評の今年、2019年も再演が決まりましたーっ!(と、キャストの怪訝な顔と突っ込みに)あーっ! 2021年でしたーっ! あっ!はっはっは」
ほのかさんの「2019年再演」のくだりで爆笑する
キャストたち
笑いながら手を叩いていた鈴木マダム・テナルディエ、お客様の手拍子を煽ります。
と、ここで、すかさず橋本テナルディエが前に出て、パン・パン、パン、パンっと手拍子を仕切りました。
鈴木マダム・テナルディエは、
「うわぁ、良いダンナですねぇ。ありがとう」
と "ご亭主" にお礼を告げて、言い直します。
「2021! 2021年も再演が決まりました。新しい『レ・ミゼラブル』、『レ・ミゼ』はどんどん進化しますので、新しい『レ・ミゼラブル』を、また呼んでいただけますかぁ?(客席からの大きな拍手に)ありがとうございま〜す!
皆また、再度オーディションをそれぞれ受けて、ここでまたお会い出来るように頑張っていきますので、どうぞこれからも、『レ・ミゼラブル』をよろしくお願い致しまーす!」
さてこの後、吉原さんは、大千穐楽メンバーを見渡して「寂しいですね」と繰り返し、締めの挨拶をしようとしたのですが、何やら怪しい方向に・・・ f^^;。
「我々は、これから北海道行くんですが・・・わからないですからね、誰かが牛に刺されて」
これには、吉原さんの隣に居た海宝さんが即行、
「牛? 牛に刺されて?」
と突っ込み、首を傾げながら牛のツノのポーズを・・・。
吉原さんとしては、
「(何か起きて、大千穐楽を迎えたはずのキャストが)呼び戻されるかもしれないですから、まだ終わりじゃないと思って、あの、一緒に北海道の地に行きましょう」
と、別れ難い気持ちを表現したかったようなのですが、何故牛?
札幌に闘牛しに行くわけじゃないんですけど・・・f^^;。
ここで吉原さん、ひとつ思い出したことが。
「言い遅れたんですが、本日、指揮者/森くんも大千穐楽を迎えております!」
と、突然、指揮者の森亮平さんを紹介します。
「音楽というものが僕たちの主軸になってまして、これが崩れるとすべてが崩れる。その音楽を仕切っているのが、指揮者。指揮者のおかげで、常にこうやって舞台上で『レ・ミゼラブル』が出来る。欠かせないピースだなと思いまして、紹介させていただきました」
気を取り直して、最後に、
「まだまだ北海道公演がありますので、気を抜かず、そして今、ほのかさんも言いましたが、最初やった頃には拍手がなかった『レ・ミゼラブル』が、こうやってお客さんが総立ちをしてくれる作品となってます。というのはやっぱり、舞台はお客さんが創るものだと思います。お客さんがそこに居てくれるおかげで、舞台が成立する。そして我々は舞台を、この作品を紡いで、どんどん俳優として役者として成長していくのだと思います。なので、この作品で、舞台空間で、また一緒に共演しあって、『レ・ミゼラブル』、演劇、地球、宇宙(話が広がり過ぎて吉原さん苦笑し、客席笑)、盛り上げていきましょう!(笑)
本日は、本当にありがとうございました」
カーテンコールの最後。客席に手を振るキャストたち
終演後は、幕中で、主催/博多座の社長さまよりご挨拶を頂戴し、博多風の手締めで終了、となりました。
最後はもちろん、恒例の集合写真撮影。
もう1枚、「終わった〜っ!」な顔で
2019年大千穐楽の皆さま、本当にお疲れ様でした。
あらためまして、博多座公演にご声援賜りました皆様に心より御礼申し上げます。
ありがとうございました。
さてさて、『レ・ミゼラブル』カンパニーは、いよいよ2019年の最終公演地、北海道は札幌へと向かいます。
昨年10月に新しくオープンした劇場で、29年ぶりの札幌公演、です。
11公演、最後まで誠実に、「レ・ミゼラブル」をお届けしていきたいと思います。
札幌公演も、よろしくお願い致しますm(_ _)m