みなさん、こんばんは。

本日、8月26日昼の部、博多座公演の千穐楽でした。

 

特別カーテンコールでは、昨夜に続いてテナルディエ役/駒田一さんが進行役となり、まずは、本日ご観劇のお客様、そして、8月1日から始まった博多座公演にご声援いただいたすべての皆様へ御礼を申し上げました。

 

そして、キャストを代表してプリンシパルよりご挨拶、という段になり、

「まず最初は、2003年よりカンパニーに参加しております。偉大なるテナルディエ、駒田一でございます」

もはや恒例となりつつある、"自分で自分をホメる" 紹介パターンで、お客様の笑いを誘った駒田さん、

「ただ今ご紹介に預かりました、駒田一でございます。

帝国劇場を経て、8月から博多座。この1ヶ月間、アクティブにクリエイティブに、皆で一緒になって、一歩も二歩も三歩も前進した作品になった気がします。それもホントに、この素晴らしい環境の中、劇場の中で演らせて下さった皆様のお蔭と思っております。

(10月16日まで)これからまだ続きますけども、もっともっと良くなるように精進して、そして、いつ博多座に戻って来れるかわかりませんが、それまでにもっと大きくなって皆様のもとでお芝居が出来たらな、と思っております。その時は是非また、応援よろしくお願い致します」

と語りました。

 

駒田テナルディエのコメントを引き取るのは、もちろん、進行役の駒田さんです。

「大変素晴らしい、感動的なスピーチ、ありがとうございました」

と大いに涙ぐんで見せ、客席はまたも笑いに包まれます。

 

そして、しれっと「続きまして」と切り替えた駒田MCに紹介されたのは、コゼット役の生田絵梨花さんでした。

 

「博多座は、帝国劇場とはまた違った雰囲気だったりして、作品の中で、演じていても自分自身もまた全然違うようなことをたくさん見つけられたので、これから大阪、名古屋とどんどん、どんどん変わっていけるように頑張れたらなと思います。

そして、この劇場、ホントに温かい雰囲気で、街の皆さんも客席の皆さんもとても優しくて、ご飯も美味しくて、とっても楽しい毎日だったので、すごく名残惜しいんですけども、まあ、帰らなきゃいけないんで・・・」

ここで、余りの残念そうな様子に、駒田さんはじめキャストからほのぼのとした笑いが起きます。

「この想い出を胸に日々精進」

と言葉を続けていた生田さんは、

「え? 変な事、言いましたか?」

キャストから「大丈夫、大丈夫」とフォローされると、気を取り直して、

「精進して参りたいと思います」

と言葉を結びました。

 

「申し訳ありません、素で笑ってしまいました」

とお詫びしつつ、駒田さんが次に紹介したのは、地元/福岡出身、マダム・テナルディエ/谷口ゆうなさん。

 

「私は、8月15日、福岡の後半組と一緒に初日を迎えさせていただきました。本当に、ちょっと色々な事がありまして・・・ご存じない方にはね、何のこっちゃ?なんですけれども」

[ムラタ註:谷口ゆうなさんは帝劇公演で手を負傷した為、後半の日程を休演していました]

「ホントに色々あって、キャストの皆さん、スタッフの皆さんに支えていただきながらの初日でした。博多座で "復帰" という形だったんですけれど、私にとって博多座は、本っ当に本当に大事な場所なので、この場所で、こうやって千穐楽を迎えられて、ご挨拶をさせていただいているっていうことが、何だかすごくすごく・・・凄いことなんです!」

「博多で、こうやってたくさんのミュージカルが上演され(続け)るといいなぁと福岡出身の私は思っているので、是非是非、九州のお客様、博多のお客様は、たくさんミュージカルを、演劇を、観ていただけたらな、と。演劇を愛して下さる博多の街であり続けていただきたいな、なんて思ったりしております」

ここで谷口さん、「スピーチと女性のスカート丈は短い方が良い」という、よく言われる文言を口にし、

「と、博多華丸大吉さんもおっしゃっておりましたので」

と、客席を爆笑させ、挨拶を終えました。

 

続いては、アンジョルラス/上山竜治さん。

「博多1ヶ月、僕は通しで居させていただいたんですけど、もう改めて、ホント大好きだなって思いましたね。今回、ご飯いろんなとこに行ったんですけど、(借りていた部屋がマリウスの)海宝くんと同じ建物だったんで、ご飯、ほとんど僕が作ってたんです。マリウスのご飯をアンジョルラスが作ってました。海宝くん、感謝して!(客席笑い)。そうやって仲良く支え合うことで、1ヶ月やって来れたように思います。

何のこっちゃって言う感じですね(苦笑)・・・とにかく、(博多が)大好きだ、ということを僕は伝えたいんです! ホントに優しくて、ゆるやかな時間が流れる博多が、僕、ホントに大好きです。また戻って来れるように頑張りますので、その時は是非また、温かく迎えて下さい」

 

若干テンション高いご挨拶に、駒田MC、

「後で楽屋でこんこんと説教します(汗)。

続きまして、そのご飯で育ちました(客席笑い)・・・そんなワケはない(笑)、マリウス/海宝直人」

海宝さん、「上山さん、ご飯ありがとうございました」と、

さらりと巧みに挨拶に入ります。

 

「1ヶ月、僕も上山さんと同じ様に居たんですけれども、一さんが最初におっしゃってたように、この博多座、博多の素敵な環境の中で1ヶ月間、改めてこう、『レ・ミゼラブル』という作品と、マリウスという役と向き合えて、すごく集中出来た貴重な時間になったな、と思います。ホントに素敵な経験をさせていただきました。これからも頑張って参りますので、応援宜しくお願いします」

 

次は、エポニーヌの昆夏美さんです。

 

「私も1ヶ月間、博多座と博多の地にお世話になりまして、キャストの前半組・後半組の入替もあったりして、この舞台の雰囲気とか景色がまた違って、とっても新鮮で、楽しく、私自身演じることが出来ました。

博多は、みんな言ってますけど、ご飯も美味しいですし、そして何よりも皆さん、ホントに温かくって、その優しさに触れて、いつも以上に毎日穏やかに過ごすことが出来ました。ホントに皆さんにはお世話になったと思います。ありがとうございました。この土地は、何度帰ってきてもやっぱり素敵だなと思える魅力的な場所なので、また帰って来れるように頑張りたいと思います」

 

そして、この人も1ヶ月の出演期間でした。ファンテーヌ/和音美桜さん。

「本当に、1ヶ月あっと言う間過ぎて・・・。地方公演に来ると、心も身体もリラックスして、自由な感じで舞台上に立たせていただけるんですが、より一層、この素晴らしい劇場で、心身共にストレスのない状態で演らせていただけたように思います。博多、本当に大好きで、また帰って来れたらいいな、と思います。

個人的には後5回・・・残すところ後5回のファンテーヌになりましたので[ムラタ註:和音さんは10〜11月帝劇公演『レディ・ベス』アン・ブーリン役を控えているため、『レミ』2017年公演への出演は、残すところ大阪の5回のみ、なります]、大阪で思い残すことのないよう演じていければいいなぁと思っております。博多に戻って来たいです。是非、応援よろしくお願いします」

 

そして、ジャベール/川口竜也さん。

「(九州で)災害があって・・・昨日、(吉原)光夫や(森)公美さんも話してましたけど、劇場に来られなかったお客様がいらしたと聞き、ホントに心が痛くなりました。僕ら舞台俳優は、劇場に来てもらって、観てもらってナンボですので、来て観ていただけない(大変な状況の方がいらっしゃるという)のは、もどかしさを感じます。

で、僕たちが何をすべきか、って考えるんですけど、やっぱり、芝居をやり続けることだなと思うんです。良い作品を、良いテーマを、良いクオリティでしっかりとお客様に観ていただく。そして、何かを感じて・・・元気とか感動とか・・・何か持って帰っていただく。ずっと演り続けて行くうちに、(今回来れなかった方にも)観に来ていただけるかもしれませんし。自分たちはそうやって、舞台の上で "何か" を提供していくことが使命なのではないか、と思ったりもしています。

まだまだ公演は続きますので、更に上を目指して頑張っていきたいと思います」

 

ここで、24名のアンサンブルと子役ちゃんたち3名が、駒田さんの紹介でお客様に感謝のお辞儀を申し上げました。

 

そしてラストはもちろん、バルジャン/福井晶一さんです。

 

「本日は、本当にありがとうございました。

博多座公演、来る前からホントに楽しみにしていて、何度も博多には訪れているんですけど、やはり素晴らしい土地で、そして素敵な劇場で、1ヶ月間、バルジャンとして生き抜けたことを本当に嬉しく思います。ありがとうございました。

このバルジャンという役を演じていて日々思うのは、愛するっていうことは尊いな、ということです。舞台上・・・この『レ・ミゼラブル』という作品の中には、たくさんの愛が溢れていますけど、その想いが皆様に少しでも伝わったのなら幸いです。

30年続いて来ましたこの『レ・ミゼラブル』、更に40年・50年、永久に、続いて行くべき作品だと思っています。そのためには皆様の応援がホントに必要ですので、今後とも是非是非、この『レ・ミゼラブル』、よろしくお願い致します。

そしてですね、これからまた大阪、名古屋と(公演が)ありますので、そちらの方でもお会い出来たらと思います。是非お越し下さい。どうもありがとうございました」

 

福井バルジャンが、千穐楽挨拶を素敵にしめくり、最後は幕が降りた舞台中で、博多座さんよりご挨拶を頂戴し、博多流の手締めで公演を締めくくったのでした。

 

 

博多座/相楽社長のご挨拶

 

ご挨拶に聴き入るキャストたち

 

博多流手締めの説明中

 

 

キャストは帰京の途につき、劇場はただ今、絶賛 f^^;バラシ中です。

 

最後になりましたが、博多座1ヶ月間、連日立ち見まで出るほどの本当に本当にたくさんのお客様がお越し下さり、30周年記念イヤー、帝劇に引き続いての公演を大変盛り上げていただきました。本当に、ありがとうございました。

ご来場下さった皆様はもちろん、各地で声援を送り続けて下さっている皆様にも、心より感謝申し上げます。

 

明日の朝にはすべてのトラックを出し終えて、スタッフも劇場を後にし、次なる公演地、大阪へと乗込みます。

今度はフェスティバルホールにて、カンパニー一同、皆様をお待ち致します。

引き続き、よろしくお願い申し上げます m(_ _)m

 

それでは、また〜!!!

 

 

博多座千穐楽公演を終えて。

前列左から、昆エポニーヌ、和音ファンテーヌ、川口ジャベール、リトル・コゼット/岡田奈々ちゃん、福井バルジャン、リトル・エポニーヌ/山崎瑠奈ちゃん、若い娼婦/五條まりなさん、ガブローシュ/廣田礼王恩くん、かつら屋/桑原麻希さん、生田コゼット。

2列目左から、病気の娼婦/高梨さおりさん、あばずれ/華花さん、宿屋の女房/三森千愛さん、買入屋/廣野有紀さん、レーグル/深堀景介さん、ジョリ/川島大典さん、クラクスー/石飛幸治さん、クールフェラック/今井学さん、ファクトリーガール/伊藤美咲、その右手前にマダム/柳本奈都子さん、バベ/藤田光之さん。

3列目左から、コンブフェール/鎌田誠樹さん、バマタボア/溝渕俊介さん、フイイ/金子大介さん、谷口マダム・テナルディエ、駒田テナルディエ、モンパルナス/大津裕哉さん、司教/中西勝之さん、プルベール/立崇なおとさん、上山アンジョルラス、ブリジョン/松村曜生さん、鳩/五十嵐志保美さん、カフェオーナーの妻/篠崎未伶雅さん、海宝マリウス、工場長/伊藤俊彦さん、グランテール/丹宗立峰さん。

 

 

<ちょっと前の、舞台袖のモノたち、のクイズの答え>

コメントに正解下さった方がいらっしゃいましたね。2幕終盤、「結婚式」に出て来る "ごちそう" の中の、カニとうずらの卵、でした(^^)

マダム・テナルディエがウェディングケーキをつまみ喰いするテーブルには、祝宴の場らしく、ケーキの他にもいろんな食べ物が並んでいるんですよ。