胸骨を意識しながら身体を動かすようになり、



さらには手首から肘、肩から身体へのねじれの稽古を続けるようになってから、



少しずつ身体の変化がわかるようになってきました。



一番大きな変化としては、



身体の個別の部分を動かせるようになってきたことと、



背骨と肘がつながっている感覚があり、また肘を動かすと、



身体も同時に動くようになってきた、ということです。





こればかりは、その感覚がわかったからといって、



ほかの人がすぐに出来るわけではないですが、



その身体の感覚や使い方が出来ているかどうかは、判定する基準が出来てきます。



たとえば、



身体(背骨)と肘が同時に動く感覚とは、



身体の前に脇をしめた感じで両肘や片方の肘を前に出すと、



そのまま身体も一緒に前に動くので、前に倒れるように身体が動くというのが、



わかりやすいかと思います。



腕だけを使って肘を前に出しても、腕と身体は一体化していないので、



身体が前に倒れることはありません。



また、身体と肘が一体化して動くときは、



肘を動かすと、肩甲骨を通って背骨に向かってつながりを感じ、



肩甲骨あたりから手で押されるような感覚があります。



とにかく、人によって感覚や感じ方の違い、表現の違いはあるとは思いますが、



動きとしては同じような感じになります。





この感覚を強化するには、とにかく手首から肘、肩から身体へのねじれの稽古をすることです。



それらを何度も繰り返すことで各部位に感覚が認識できるようになります。



ただ、



このねじれの稽古で注意すべきは、



必ず胸骨を前に出して、軸を作ってからねじれの稽古をするということです。



胸骨が下がっていて、背骨が一本になっていない状態でねじれの稽古をしても、



腕をねじっても腕だけがねじれ、ただ単に腕がもとに戻るだけです。



身体にはねじれの力は伝わりません。



なので、必ず軸を作ってからこのねじれをやってください。



逆に、軸がある状態でねじれの稽古をすれば、



手首から肘、肩にかけてくるねじれは身体に伝わり、



足にまで力が伝わるのがわかります。



また、足は両足を肩幅につけたまま、足の裏は動かさないようにしてください。



とにかく、



この見た目は地味な稽古ではありますが、実はかなり効果が期待できるので、



続けるようにしてください。




大気拳の立禅だったり、



空手の三戦だったり、



基礎的な鍛錬は武術などの教えには数あります。



でも、



同じ人間が考えており、また同じ構造の人間が考えることですから、



それぞれは必ずどこかに共通項があるはずです。



その共通項とは、





です。



それぞれの武術で呼び方は違うのかもしれませんが、



この基礎鍛錬でやろうとしていることは、身体に軸を作ることです。



この軸とは具体的にどういうものかというと、



頭の上から腰までをひとつの状態にすることをさしています。



つまりは、背骨がぐにゃっとしてるものを、一本の棒にするイメージです。





背骨は可動性を持たせるため、曲がるように出来ています。



ですが、この曲がるように出来ていることで、実は力を分散する役目があり、



受けた力を分散させるにはいいのですが、力を伝えるときは、分散してしまっては困ります。



そこで、力を効率的に伝えるために、



背骨のぐにゃっとした状態を頭と腰で抑えることで、



身体を一体化させるための軸を作ります。



この軸により、下半身の力が上半身に効率的に伝わることで、



威力のある技が出せるようになるわけです。



しかし、この軸が出来ないまま小手先だけの突きや、



筋力に頼った動きを覚えてしまうと、この軸が使えず、



結果的に非効率な身体の使い方しか出来なくなってしまうのです。




それは、筋力至上主義の西洋的教育を受けた結果、



トシをとった時には動くこともままならない身体になった人を見れば、



それが間違っていることは火を見るより明らかです。



ですが、



オリンピックやスポーツに始まる



「人生の中の瞬間的な記録」



のための身体の使い方をすることで、



そのときは華やかなのかもしれませんが、



後は故障や治療に人生を費やす、ということに追われることも、



間違った身体の使い方を、教えてくれるいい教材です。





だからこそ、



武術の先人たちは、



立禅や三戦などといったような地味な基礎鍛錬を、死ぬほど繰り返しやらせたのです。



これは、かなり理にかなった練習法であり、



むしろ最初にやるべきことなのです。



だから、大気拳の澤井健一師が、最初に立禅のみをやらされたという話も、



この理由が分かれば、なぜ立禅だけをやらされたのか、というのも良く分かります。



それだけ、身体の軸というものを作らなければ、



人は効率的には動けないのです。



なので、まずはそれぞれの武術の基礎鍛錬にある、



軸を作るための練習をすることです。



そして、もしそれを教えない、もしくは重点的にやらない道場にいる方は、



自主的に家などでもやるべきです。



筋力至上主義の身体の使い方を直す意味でも、ぜひやってください。



それが、正しい身体の使い方の第1歩です。








胸骨をとにかく前後に動かす。



これを繰り返しやると、



胸骨がだんだん痛くなってくる。



ちょうど、胸の真ん中にあるへこんだ骨のあたりで、



最初はそこに感覚がないので、



指を胸骨につけて前後に動かす。



感覚が養われてくると、



手を離してさらに前後に動かすようにする。



ここで大事なのは、前後に動かすときに、胸骨から動かすということ。



おなかや腰を使って突き出すのではなく、あくまで胸骨から動かすようにする。



これは、なかなか実際に出来るようにならないとわからないので、



鏡を見ながらなど、とにかく実際に動いてる状態を確認しながらやる。



これが出来るようになってくると、



正座から立ち上がったりするときに、胸骨から立ち上がる動作ができるようになってくる。



そうすると、何が変わるのか?



感覚としては、胸の真ん中からひっぱられるように身体が動くので、



身体全体が軽くなったように感じるのが、感覚的なことである。



もちろん、感覚的なことなので、個人差はあるのかもしれないけど、



明らかに胸骨を使ってたつ前と比べると、



足から順番に立ち上がるのと比べ、胸骨からたつと、自然と胸骨から上半身、



その後ひざ、足という順番で身体が連なったような感じで動き出すようになる。



これが出来るようになることで、次の段階に進むことが出来る。



まずは、胸骨を徹底的に感覚をできるように稽古を続けること、これしかない。




2011年以来、しばらくいろいろあったので、



身体を動かし、そして操作することを行っていませんでした。



そのことにより、



むしろ退化したのではないかと危惧していたのですが、



改めて諸書の武道家たちが書いた本などを読み、



自分の身体で実践すると、



今まででは得られない感覚があることに気づきました。



つまり、



ようやく身体の感覚に落とし込むことが出来てきた、ということです。





なので、今はやればやるほど身体の感覚が養われていき、



ようやく頭でしか理解できていないことが、



身体が理解できるようになってきました。



もしかしたら、



筋トレなどをせずに筋力が低下したことで、



身体を支えるための能力も下がり、



結果、それが今の骨格で身体を支えるという技術を身につけられるきっかけになったのではと思います。



それでは、今は何をしているかというと、



とにかく胸骨を使って身体の稼動範囲を広げ、



かつ、骨格としては一体化できるようなことを日々やっています。



仕事中も席に座りながらや、歩きながらやっていたりするので、



もしかしたらおかしな人と思われているかもしれません(笑)




それでも、やってきたおかげで、身体は感覚を持ち始め、



ようやく楽しさが出来てきました。




新年を迎えました。


無事というか、なんというか。


そういえば、どこかの文明が12月22日?が最後の日・・・という話もありましたね。


まあ、それも杞憂に終わりましたが(笑)


ということで、今年も一年よろしくお願いします~