晴

 寒暖計九十二度(注・=摂氏33.3度)

 

[加藤春二写雲鶴鉢]

 過日瀬戸にて加藤春二氏を訪ひたる時、名古屋の某氏より注文にて写したりと云ふ雲鶴の鉢あり、本家は御本雲鶴なる可しと思はれ恰好宜しければ譲りてよと所望したるに掛替なければ不承知なりと云ふ。然るに帰京後東都茶会記瀬戸巡りを連日同氏に回送したるに、此程加藤氏より来書あり、数ならぬ自身が東京の大新聞に披露さるゝなど望外の仕合せなれば聊か謝恩の為め彼の雲鶴の鉢を進呈したし云々。因て返礼の為め直に東都茶会記一冊を贈る。

 

 野崎廣太氏より、来月四日箱根湯本の幻庵にて正午の茶会を催す可し、益田孝氏も来会の筈なれば出席を乞ふとの通知あり、承諾の旨回答す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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