晴 寒暖計四十九度(注・=摂氏9.4度)
新宅各般の諸勘定結了し、今年にて家屋建築に関する用務一切を了せり。
[松原瑜洲白紙庵詩]
松原新之助氏より、予て約束し置きたる大心和尚の白紙の讃一軸に添えて、左の一首を贈らる。
箒庵兄鼎新白紙庵余贈大心和尚
所書白紙偈幅更賦此以為慶
瑜洲松原新拝
心清如白紙、性浄似流泉、白紙庵中主、汲泉茶自煎
難韻和し難ければ追て挨拶すべしとて左の二歌を認め、老境閑適御一笑あるべしと返書を差出し置けり、歌は左の如し。
花のあした月の夕にこのめにて浮世のことは白紙の庵
白紙の壁にむかひて松風の音をききつつ吾か世をや経む
下條正雄氏より贈られたる竹に虎の絵葉書と、八木岡春山の社頭の杉の絵葉書とに、恭賀新年を認めて地方の知人に発送せり。
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