編集長歳時記#5 1月号 今年もよろしくお願いします | 中洲ママ40年 藤堂和子の“中洲通信” 「博多で待っとぉよ。この指とまれ!」

去年の暮、28日のことになりますが、
95歳になる母が転んで入院することになり、
今年の正月は母のいない、
淋しい一年のスタートになりました。
また年末は衆院議員選挙もあり、特に慌しく、
さまざまな動きを感じる年末になりました。
政権与党が変わり、
きっと今年はいいことがありそうな予感と、
何も変わらないのかも、という
諦めにも似た複雑な気持ちを抱きながら、自分なりに
どうしたらお店が繁盛するのかと考える日々です。



自伝『親子三代ママ稼業』(河出書房新社刊)から二年、
昨年は11月13日より
『ごりょんさん~博多中洲の女帝 藤堂和子の物語~』
(グループゼロ)という電子ブックが
電子貸本Renta!(http://renta.papy.co.jp/renta/
というサイトで先行発売されました。


原作は倉科遼さん、作画は和気一作さんという
「女帝」シリーズの2人による作品です。
でも、スマートフォンを持っている方は大勢いても、
紙の本と違って電子ブックの購入方法の難しさには、
こちらもついつい後回しになりがちです。
周りはアナログな人間が多いのか、
「本が出てから買うよ」という方は大勢いるのですが、
手続きが難しい、なかなか面倒という意見は
なるほどと納得してしまいます。
それでも手続きを手伝ってくれる
協力的な女の子もいますので、ぜひ読んでみて下さい。
私自身、電子ブックにも紙の本とは違う満足感があります。


中洲ママ40年 藤堂和子の“中洲通信” 「博多で待っとぉよ。この指とまれ!」


この2、3年は、私自身に光が当たったていますが、
3月にもNHK「ドラクロワ」に
取り上げてもらうことが決まりました。
再現ドラマの撮影は東京で行なうことになり、
友人のお店にお願いして場所を借りました。
我が事ながら、どんなストーリーになるのか楽しみです。
でも苦労して這い上がってきた人の
ストーリーを取り上げる番組とかで、
苦労をあまり気にしない、
どんな苦境もへっちゃらな私のことだから、
もしかしたら、あまり放送局の望むストーリーには
ならないのかもしれませんね。
思えば楽しい夜の仕事の歴史しか
頭の中にはないような気も…。
ただ、もちろん40数年のママ稼業の中には、
きっと一人で泣いていたことも、
悩んで眠れなかったこともあったような気もします。
どこで、どんな風に生きていても、
人生は楽しいことばかりではなく、
苦しいこともあるのは事実だと思います。
でも、どうせ生きていくのならば、
周りの人がなかなかできないぐらい、
経営者として気丈に振舞ってきました。
その結果、お店も軌道に乗り、
同時に一緒に長く働いてくれる
スタッフも居てくれたのだと思います。
こんな自分を生んでくれた
親にはやはり感謝でいっぱいです。


まず母の看病をメインとして、
もう一度元気で家に帰してやることが、
私の今年の目標だと思っています。
今年初めのミーティングでは、
母の看病で時間が取られても、
どんな時でも変わらぬ経営ができる体制作りをお願いしました。
今も病室で、母の横でこの原稿を書いています。
毎日、少しでも出された食事を食べさせるために、
喧嘩もしながら、食べさせているこの頃です。
新年のご挨拶が遅くなりましたが、
今年もよろしくお願いいたします。