パンクロッカーたるもの、貧乏ヒマありは地獄である。
世間はG.W真っ只中。
もう何年も世間様と同じ曜日感覚で生活していないものだから、すっかり国民の休日に疎くなってしまった。
いつも通り街をブラブラしていて「今日やたら人多いなー」と思ってら祝日だった。なんて事はザラである。
そんな中自分はと言えば、G.Wにライヴが二本しか入っていなく、すっかり暇を持て余してしまっていた。
何だかんだ昨年からずっとアルバム制作作業をしていたので、常に何かしらやる事がある状態だった。
しかしそのアルバムも野に放たれ、急にエアポケットに入ってしまったような感覚である。
ましてやお金がある訳もない。
だから「羽伸ばしにどこか遊びに行くか!」という話にもならない。
かくして、貧乏ヒマありの『地獄のG.W』が始まってしまった。
お金がないから、基本的には家にいる。
家にいて携帯触ったり、本読んだり、音楽聴いたりしている。
そんな事をうだうだとやっていると、急に奴がポンポンと肩を叩く。
そう、心の隙間に侵入するエキスパート「ネガティヴさん」だ。
普段はポジティブ、、、というより、あまり深くモノを考えない自分でも、有り余った時間と自堕落生活がミックスされると、ネガティヴさんの侵入を許してしまうのだ。
「何もかもうまくいかない、、、」
「オレはダメかもしれない、、、」
「二食連続でうどん食べてる、、、」
これではいけないと思い、松本大洋の『Sunny』という漫画を読み始めることにした。
この漫画はクスッと笑えて、泣けて、とにかく心が洗われる気分になるのだ。
一気に全6巻を読み終わると、効果てきめん!
かかっていたモヤモヤが晴れ、とても清々しい気持ちになった。
しかし少しすると、またネガティヴさんは侵入してくる。
こいつは本当にしつこくて、抜け目がない。
次はすごく久しぶりにSEX PISTOLSの『勝手にしやがれ』をレコードを聴いてみることにした。
心をリラックスさせてダメなら、テンション上げる作戦に切り替えたのだ。
これもまた効果てきめん!
6億年ぶりくらいにターンテーブルに乗せたピストルズがカッコイイの何の!
「やっぱりパンクロックは元気が出る音楽なんだ!」と再認識できた。
その流れに乗って、これもまた4億年ぶりくらいにレッチリのレコードをターンテーブルに乗せる。
これも効く!!カッコいい!!
やっぱり思春期にハマっていた音楽は偉大である。
何度でもあの頃の情熱を引っ張り出してきてくれるような効果がある。
真夜中にすっかりテンション上がりきったところで、気持ちよく就寝。
しかしまた日が変わると、ひょっこりはんとネガティヴさんが顔を出すのだ。
リラックスしてダメ、テンション上げてもダメ。
やっぱり即効性のある、付け焼き刃の対処ではダメだ。
そう思い、とりあえず家を出てスタジオに入り、仲間と作業をした。
次のプロジェクト(と言うと大層な感じに聞こえる)の制作に一緒に取り掛かったのだ。
やっぱりあれこれ悩むよりも、手を動かして前に進むしかない。
音楽を作るしかない。自分が一番得意な事をやるしかない。
やりかけていた曲を2曲仕上げ、課題となっていた事も解決し、この数日間で間違いなく最も充実した時間を過ごす事が出来た。
当然これが一番効果てきめん。
すっかりネガティヴさんは現れなくなり、逆に色んなアイディアが思い浮かぶフレッシュな状態になれたのだ。
あんなにしつこかったネガティヴさんを退治出来たのは、結局自分の中にいたポジティブさんだった。
曲を作って「やっぱり楽しい!」「オレは天才かもしれない!」と思う事で、心の平穏は保たれた。
ましてそんな状況だって曲にしてしまったので、ざまぁみろである。
よくよく考えれば、自分はずっとそうやって曲を作ってきた。
嫌な事、ムカいた事、ネガティヴさんをネタにして、音楽という楽しい事に変換してきた。
そんな曲を歌って、アルバム作って、ライヴしてきたのだ。
立派なネガティヴさん商法である笑
正直、貧乏ヒマありは地獄である。
が、そんな地獄でも何かしら見つけてくる(ブログのネタにもなったし)
たくましい自分を再発見出来たG.Wだった。