―。俺の部屋のドアが開くと、外には天利さんと壮馬が居た。
「待たせたな、葉州。 まずは今回の仕事の報告をしてくれ、その後に、会議室に全員集まって、此方からも
お知らせが有る。」
俺は、雨澤との事を話して、メールアドレスと電話番号を書いた紙を天利さんに渡した。
そして、明日の料理教室に行くことについても、話した。
「ふむ、初仕事にしては上出来だな、まぁ、これが今回の給料だ。」
と、茶色い封筒を渡された。
(中身は…っと。)
「はぁ? 5000円?」
「うむ、今回は初回ボーナスもつけて1万3千円の筈だったんだが、飲食代と発砲の減給で5000円だ。」
偉く厳しい物だ。
まぁ、厳しいのはここの部長として、皆の命を預かる立場からこその愛なんだな。
「はい、壮馬、お小遣い♪」
と、思いっきり壮馬に3万も渡している所が見えた。
しかもその金を、経費と書かれた封筒から出して壮馬にやっていた。
(要するに、ただケチなだけなんだな!)
と、本日三回目の天利さんへの怒りを覚えた。
「まぁ、報告はこれで終了だ。 皆を会議室に集めておけよ。」
俺は、嫌々頷いた。
面倒だったので、緊急時の連絡用の放送室に入って、「特殊部の全員、今すぐ会議室に集まれ。」と
大声で放送を流した。
その後、天利さんにガミガミ言われたのは、言うまでも無い。
15分後。
会議室に皆集まった頃、珍しく天利さんが服を着て出てきた。
「えー、お集まりの諸君。 急に呼び出してすまなかったな。」
といっても、特殊部は元々小隊、集まっているのは俺と柳さん、それと茶髪の入ったロングヘアーの男が一人
だった。
(カフェで俺を監視していたのは、特殊部とはつながりが有るが、直属では無いらしい。)
この男は、恐らくまだ会って無いだけだろう。
「柳さん、あの人誰だ?」
俺は隣に座っていた柳さんに聞いた。
「これから葉州さんの仕事をこれからサポートする、影城 蓮さんですよ。」
(ほうほう、なかなか美形じゃないか。)
こんな話をしている内に天利さんの話は中盤に入っていったが、
(序盤は俺の仕事から得た情報についてだ。)
「えっと、新しい仲間を紹介する。出て来い壮馬。」
(ん? 壮馬!?)
まさか特殊部にまた変態が増えるのか…。
そう思いながら天利さんの方を見た。
「始めまして。俺、光 壮馬って言います。またの名を、ランジェリー・ハンター(下着を狩る物)と言いま…。」
「言うな!」
と、俺は目の前にあった今回の会議について書いてある冊子を丸めて、壮馬の頭を叩いた。
「パン!」という良い音が会議室に鳴り響いた。
少し、気持ちが良かったのかも知れない。
「痛ってぇな! 何すんだよおじさん!」
「黙れ小僧! 俺は葉州ってんだよ この野郎!」
相変わらず壮馬は生意気なガキだ。
「俺だって小僧って名前じゃねぇよ! 壮馬って最初に言ったろが!」
二人の口喧嘩を柳さんは、まるで弟二人が喧嘩してるのを姉が見るかの様に微笑みながらその光景を
見ていた―。