「よかったら、ウチで本をかかない?」

これが最初の松屋町先輩との出逢いだった。
なんでも私が授業をさぼって、ルーズリーフに丹誠込めて綴っていた連載小説が、めぐりめぐって一学年上の、さらに構造物的にもワンフロア上の教室まで廻って、2年生で少々変わり者でお馴染み松屋町有重の元迄とどいていたのである。

「返事がないのはイエスの証。では、今日の放課後、食堂で待っている」

そして、見初められた私はスカウトされた。


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松屋町「と言う事で、以上で我が組織の説明を終了する」

ひとみ「平たく言うと、放送部で使用するドラマやCMなんかを作る下請けみたいな部活って事ですか?そんな細分化された部活があったんですね。あ、珈琲いただきます」

松屋町「部活扱いはされていない学園非公式の組織、と言うことになるが。さても、君のテキストに恋してしまったんだ。是非、チカラを貸してくれないだろうか?」

ひとみ「・・・で、わたしは何をすれば小説しか書いた事がありませんが、しかもお遊び程度の・・・」

松屋町「誰しも最初はそうだ。差し当たって、放送部から発注されているのは『ラジオドラマ』だ!ということで、どんなドラマがいいと思う?」

ひとみ「ほえー、ラジオドラマとか聞いた事ないですよー」

松屋町「大丈夫だ。俺も作った事はあるが聞いた事はない!」

ひとみ「いやいや自信満々に言われても!」

松屋町「では、「放送部に納品するドラマ」を考えてコメントしてくれ!