2週間くらい前、塾のホワイトボードに、
だれが書いたのかわからないのですが


Can you dig it ?


と書いてあったことがありました。


「なんでそんな口語的表現が・・・?
こんなの知ってる生徒いるのか~」

と感心してしまいました。


このdig は、understand の意味なんです。

話し言葉です。


私がそのdig に初めて触れたのは、
『夜の大走査線』
というアメリカ映画を見たときでした。


そしてそれ以後は、
アメリカのプロレスWWEの
ブッカーT というレスラーの決まり文句を
通して、つねにその表現に触れています。


そのレスラーの決め台詞は、


Can you dig it, sucker?


というものなんです。


it をthat にして、

Can you dig that, sucker?

というバージョンも
聞いたことがあります。


ブッカーTが、一通り自分の言いたい
ことを言い終えた後、相手に向かって


Now can you dig that, sucker!?


と言い放つのが定番なんです。


WWEの放送は日本語字幕がついているのですが、
その字幕には、


「わかったか、このタコ~!」


と書いてあります。


なかなかインパクトのある台詞では
ありませんか(笑)?


ちなみにsucker は、
suck(吸う)が変化した単語で、
一つの意味は「赤ちゃん」です。


赤ちゃんはいろいろ吸いますからね。


それが転じて、
相手をけなす表現としても使われます。


このsucker を「このタコ!」と訳したのは
おもしろいな、と思います。


だって、タコは吸盤を持っていて
吸ってくるし、おまけに相手に対する
悪口にもちゃんとなってますから!



潮田耕一