しけんや英語塾 公式ブログ ~Teaching TOEFL is my life~

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TOEFLの全てを、TOEFL準備をしている全ての人に、「留学のための しけんや英語塾」主宰のTOEFL受験コンサルタント 四軒家忍が語ります。本格的にTOEFLを教え始めて、20年ほどになります。全ての経験と知識を書いていきます。

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Readingで、(大学受験準備での刷り込みもあるかと思いますが)「戻り読み」をしてはならない、「速読即解」である、という理解をされている方もいらっしゃるでしょう。

 

その中で、スコアがすでに28~30で安定している場合はいいのですが、まだ10点台であるような場合には、上記内容について誤解があるかと思います。

 

1 戻り読みは悪ではない

 

読みかたは自由ですので、与えられた問題に答えられれば構いません。そのために、戻り読みが必要であれば、積極的に戻るべきでしょう。戻らずに、最後まで読んでも理解ができません。結局、3回も4回も同じパラグラフを読み返すことになりますが、そのたびに、不明なところを「戻らずに」「即解」しているので、理解が深まりません。

 

2 戻り読みをすることで、記憶も深くなる

 

例えば、少し長いですが、これは一つの文です。どのように読みましたか。

 

But the association of the plain tokens with the first farmers and of the complex tokens with the first artisans—and the fact that the token-and-envelope accounting system invariably represented only small-scale transactions—testifies to the relatively modest social status of the creators of writing.

 

速読即解だと、最後まで読んでも、その趣旨がよくわからないままかもしれません。

ポイントは、testifies to という動詞のところで、主語を確認することです。つまり、戻ることです。

 

testifiesになっているのは、主語がthe associationという単数形だから。

 

そして主語を確認するときに、testifies toの後を読んで、主語が「文字を創った人の身分が高くないことの理由」を述べているのだと理解して、

 

その主語が、

1) plain tokenはfarmerが使っていた

2) complex tokenはartisanが使っていた

3) tokenを使った簿記は小規模の取引に限られていた

 

であることを理解します。

 

日本語に変換する必要はありませんが、何を書いている文なのか、で、何なのか、を確認していく作業は、必要です。

 

速く読んでしまいたい、という願望は誰しも持っているとは思いますが、ここは、テスト。テストでスコアを上げるには(そして運の要素を除外すれば)、内容を理解できたかどうか、その理解度を上げることしかありません。

 

それが戻り読みによって達成できるのであれば、積極的に使うべきでしょう。

 

いや、戻って読むと、時間がかかる!

 

という受験生は、最後まで読んでもわかっていないから、何度も繰り返して読みます。結果として、戻り読みをするよりも、ずっと多くの時間を無駄にしています。

 

また、10点台(今回の対象です)の受験生の場合、スコアを上げる、というとき、28点を狙っているわけではありません。まずは20台、そして23、さらには25という目標になっていくと思います。

 

問題の難易度にもよりますが、20点をとる場合、raw scoreが22点であれば(2題分)、9点分を間違えても換算で20点になる可能性があります。つまり、

 

高いスコアを取りたい!

全部やらねば!

戻って読むと時間がかかる!

 

と言いつつ、半分以上の問題を間違えているわけです。

 

なんか方向性が違いますね。

 

1つでも多くの問題に「正解する」ために、「必要ならば」「積極的に」「戻り読み」をする、という心構えが必要です。

 

普段の勉強では、その「戻り読み」をしなければならない回数を減らす、しかも、そのことで、不正解が増えてはならない、というスタンスで勉強していくとよいかと思います。