中国、スカボロー礁にしゅんせつ船か=埋め立て準備の可能性―比
中国、意図的に? オバマ氏のタラップ用意せず 空港で側近・記者とも揉めて…当局は火消し躍起
2016.9.3日、大統領専用機「エアフォース・ワン」が着陸した際、オバマ氏は機体に備え付けの階段を使って降り立った。通常は受け入れ国側が、赤じゅうたんを敷いたタラップ(移動式の階段)を乗降口に寄せ、首脳を迎える。だが、この日はタラップがなく、オバマ氏は普段は使わない乗降口から、機体から引き出した階段をつたって降りた。
中国はインドやロシア、韓国など、G20出席のため杭州に着いた他国の首脳らは通例のタラップを用意して出迎えた。そうしたことから英紙ガーディアン(電子版)は、中国駐在経験のある元外交官の声を引きながら「中国は外交儀礼にうるさい。計算ずくの冷たいあしらいだ」と伝えた。
また、米メディアの大統領同行記者に加え、一部の大統領側近さえも、空港到着後に中国の警備当局から移動が厳しく制限され、トラブルとなった。米スタッフは現場で中国側に抗議したといい、「これまでみたことがない」(米紙ニューヨーク・タイムズ)接遇ぶりだったという。
もっとも、香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストはこうした欧米メディアの報道後、タラップを用意しなかったのは「米国側の要請に応じたもの」とする匿名の中国外交当局者の見解を伝えており、中国側は火消しに躍起のようだ。(産経ニュース 2016.9.4)
成長底上げへ政策総動員 G20開幕
日中、反保護主義に言及
【杭州=木原雄士】日米欧に新興国を加えた20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)が2016.9.4日、中国浙江省の杭州で開幕した。初日の討議では世界経済に下振れリスクが高まっているとの懸念を共有し、成長の底上げへ機動的な財政出動を含めあらゆる政策を総動員する方針を確認した。世界的に政治が内向きになるなか、保護主義に反対する姿勢も打ち出す。
日本から安倍晋三首相と麻生太郎財務相が出席した。5日に首脳宣言を採択して閉幕する。
議長を務める中国の習近平国家主席は会議の冒頭で「世界経済はけん引力不足や金融市場の動揺、貿易投資の低迷など重層的なリスクに直面している」と指摘。「財政政策と金融政策、構造改革を組み合わせてより全面的なマクロ経済政策をとるべきだ」と訴えた。
これに安倍首相も同調した。「世界経済の見通しに対する下方リスクは高まっている。G20全体で危機感を共有し、具体的行動につなげていくことが重要だ」と表明。そのうえで8月に決めた事業規模28兆円の経済対策を説明し、世界経済の下振れ防止に率先して取り組む考えを示した。
各国は財政措置の積み増しを含め、政策を総動員する必要性を改めて確認する見通しだ。
安倍首相は為替相場にも言及。「過度の変動や無秩序な動きが経済や金融の安定に悪影響を与えないよう注視していく」と指摘した。
貿易の保護主義をどう防ぐかも大きなテーマになった。習主席は「多角的貿易体制が打撃を受けている」と表明。安倍首相は「保護主義の誘惑を断ち切るのが政治の責任だ」と強調したうえで「各国が政治的困難を乗り越えて合意した環太平洋経済連携協定(TPP)を停滞させてはならない」と発言した。
首脳宣言には保護主義をけん制し、太陽光パネルなど環境関連製品の関税削減・撤廃を巡る交渉の年内完了をめざすと明記する。
中国の鉄鋼などの過剰生産問題では、主要生産国が参加する「世界フォーラム」の設立で合意する。過剰な生産能力の削減に向けて、情報共有と協力を強化する。
世界で頻発するテロが実体経済に悪い影響を与える可能性があるとの認識でも一致する。テロリストの資金源を絶つため、G20が緊密に情報交換する方針を確認する。課税逃れ対策では経済協力開発機構(OECD)が進める国際ルールづくりを歓迎し、G20としても協力する考えを表明する見通しだ。(日本経済新聞 2016/9/4 20:15)
G20、習氏を集中砲火か 経済に議題絞るもヤブヘビに

G20開幕を前に厳重な警戒が続く杭州。習近平主席にとっても正念場となる=1日(ロイター)
中国が初の議長国を務める20カ国・地域(G20)首脳会議が2016.9.4日から浙江省杭州で開幕する。中国は経済に議題を絞り、南・東シナ海の軍事的覇権から目をそらす狙いだが、各国が沈黙を貫くのか予断を許さない。さらには経済問題でも習近平国家主席が集中砲火を浴びる恐れがある。
中国はG20の主要議題として、世界経済の持続可能な成長や、構造改革、貿易と投資の推進、国際金融の枠組み強化など、経済問題をずらりと並べた。南シナ海の軍事基地化や、沖縄県・尖閣諸島周辺への公船や漁船の大量航行など、国際的な批判を受けている問題を議論の対象としたくないという思惑は明確だ。
カナダを中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)に参加させるなど、先進7カ国(G7)の取り込みも図っている。
安全保障問題で中国を批判する声は出ないのか。中国事情に詳しい評論家の宮崎正弘氏は、「オバマ米大統領も弱腰なので、口火を切るとしたら、安倍晋三首相ではないか。尖閣問題の釈明を求めるという方法がある」とみる。
中国と距離を置く動きも出てきた。英国では親中派のキャメロン前首相に代わって就任したメイ首相が、中国が投資した原発計画を延期した。親中として知られる豪州も、電力公社の中国企業への売却を阻止する予備決定を下した。
南シナ海をめぐる仲裁裁判所の裁定で中国は完敗、米軍の高高度防衛ミサイル(THAAD)の韓国配備も決まるなど外交的な失点が相次ぐ習政権にとって、自国開催のG20は、自らの権威付けのためにも絶対に失敗できない場となっている。
そこであえて経済問題を主要議題に設定したのだが、「鉄鋼などのダンピング輸出や過剰在庫、知的財産権、サイバー攻撃など攻撃材料はいくらでもある」(宮崎氏)というのが実情だ。
ロイター通信によると、欧州連合(EU)中国商工会議所のブトケ会頭は、欧州高官が中国の設備過剰問題や、対等な市場アクセスの欠如について以前より不満を表明するようになったと説明。「とうとう声を挙げるのを怖がらなくなった」と語る。
国内事情も複雑だ。前出の宮崎氏は、「習主席は人民解放軍や、李克強首相ら共産主義青年団出身の団派、江沢民元国家主席の上海閥など、あらゆる派閥と敵対するなか、経済が命綱となっている」と指摘しており、G20でも経済問題での追及が命取りになる可能性もある。(夕刊フジ 2016.09.03)



安倍首相杭州到着9.4