石原氏「中国は必ず崩壊する」、亀井氏「中国は(尖閣を)俺のもんだと言わん方がいい」
会見する石原慎太郎元都知事ら=2016.5.19日午後、東京・有楽町
亀井氏「石原さんは日本が独立国家ではないことを知って怒っているんです(笑)。消費税増税についてですが、増税をやるというのは、江戸時代の悪代官でもやらないことだ(笑)。私は安倍総理がそこまで身を落とすとは思っておりません。税率を上げても税収は上がりません。経済が悪いときに税率を上げても景気が良くならないことは小学生でも分かることだ」
--もしトランプ氏に会ったら日本の核武装についてどう議論しますか。また中国や、北朝鮮の核開発についてもコメントをお願いします
石原氏「私のね…私は(少し口ごもって宙を見上げる)、核保有論者にされている。これ、ちょっと違う。以前、アメリカのノーランドに行きました。アメリカの核抑止力は日本に及んでいないと確信しました。アメリカ本土とカナダかな。向こうの司令官は『当たり前だ』と言った。『何で日本は自分で核を持たないのか』と説教された。その話を紹介したら核保有論者にされてしまった。日本が核武装しようと思ったら瞬間的にできますよ。でもそういう時代じゃないと思う。(トランプ氏が日本から米軍を撤退させて)日本が今さらひんしゅくを買いながら核開発をするなら、トランプさんはアメリカのどこかで核実験させてくれるんですか」
亀井氏「すべきでないと思います。中国と北朝鮮の関係ですが、やるべきことは自由社会のすばらしさを中国国民に知らせていく。そのことをどうやってやっていけるか。それを考えるべき。中国や北朝鮮の国民が現状に満足しているはずがない。文化交流もあります。経済交流もあります。そういうことをやっているうちに中国も変わり、北朝鮮も変わる。武力では何も変わらないし、やってはならないと思います」
石原氏「私は中国を崩壊させるためには、中国共産党の腐敗を中国国民に知らしめるべきだと思う。習近平(中国国家主席)の親族のことがパナマ文書に出ていますが、アメリカのカリフォルニア州のどこかに、2~3000人くらいの中国の妊婦の街がある。子供をアメリカで生んで、その子が20歳になると、アメリカの永住権が得られるんです。そういうでたらめなことを中国はやっている。もうちょっとそういった中国共産党の堕落をもっと伝えるべきです。サイバー攻撃とか、日本政府はちょっとそこまではやらないし、向こうも壁が高い、まあ中国は必ず内部崩壊すると思うし、特に都市の住民、中産階級になりきれなかった学生たち、多民族の問題もありますし、中国は必ず崩壊すると思います」
--日本が軍事的に自立することで、米にNOと言えると石原先生は主張してきたが、それはトランプさんとかみ合う部分があると思うが
石原氏「どういう点がかみ合う?」
--憲法を改正し、集団的自衛権を…
石原氏「(英語で)それはぜひ、直接安倍首相に伝えてください」
《そのとき、香港のフェニックステレビの女性記者が挙手し、質問のマイクの前に立った》
--今、中国を崩壊させるためとおっしゃいましたが、なぜ中国を崩壊させなければいけないのですか。尖閣の国有化のために集めた15億円の扱いは今、どうなっていますか、どのように活用していきますか
石原氏「私が中国を崩壊させろと言ったのは、嫌いだから、あの国(場内爆笑)。 集めた金は保管してあります。先日、私は沖縄を訪ねていって第11管区海上保安本部に行って『(尖閣のために募った寄付を使って)宿舎を作らせてくれ』と頼んだが、大丈夫だと言われた。海上保安庁長官にも『たまっている金で何かできないか』と聞いたんだが、『一文もいりません』と言った。でもあの金に関してはね、条例で縛ってありますから。尖閣以外に使わせないと縛ってありますからね」
《すでに座っていた女性記者は憤然とした顔をしていた》
亀井氏「私も(石原氏と)一緒と思われたら困る。中国大陸と日本はけんかをしたり、仲良くしたりした長い歴史があります。お互いに隣組だから引っ越すこともできない。尖閣を日本が実効支配しているんですから、あんな広大な領土を持っている中国が『俺のもんだ、俺のもんだ』と言わん方がいい」
(完)(産経ニュース 2016.5.19 18:15)
習近平が危ない!中国で異例の事態が続出 絶対権力者の地位を脅かす3つの兆候とは?
© 東洋経済オンライン 「反・習近平」ともいえる動きが多発している
習近平主席は中国の党、政、軍のトップとして、また諸改革のために設置された委員会や小組(形式的には作業部会だが、その語感とはまるで異なる強力な機構。悪名高い文化革命を進めたのも小組であった)の長を1人で兼任している。
もはや突出した権力者であり、毛沢東以来の絶対的権力者になりつつあるとも言われている。ところが、最近、そのような地位にふさわしくない出来事が起こっている。「反・習近平」ともいえる動きが多発しているのだ。
来年秋には第19回中国共産党大会が開催され、習近平(共産党では総書記)以下があらためて信任されるか問われることになっている。このこととも関係があるのだろう。
まず第1に、「腐敗の取り締まり」だ。「言論の統制」や「強い軍事力の維持」と並んで習近平政権の重要な柱。日本では「腐敗」は個別の問題であり、国家的な対策が必要とは誰も考えないが、中国においては、腐敗は現体制の維持が危うくなるほど広範かつ深刻な問題である。
そのため、習近平政権は「反腐敗運動」を前例のないほど強力に進め、いわゆる「虎もハエもたたく」の「虎」、つまり大物であっても容赦せずに追及、処罰し、すでにかなり実績を上げていると見られていた。
しかし、反腐敗運動の成果について、習近平はみずから強い言葉で疑問を呈し、周永康(元政治局常務委員、いわゆるチャイナ・ナインの1人であった)、薄熙来(政治局員、前重慶市長)、徐才厚(中央軍事委員会副主席)、郭伯雄(同)、令計画(党中央弁公庁主任、わが国の与党幹事長と官房長官を合わせたように強力な地位)蘇栄(政治協商会議副主席)などすでに処罰が確定した者をあらためて名指ししながら、彼らの一味がまだ処分されないで残っていると指摘した。
そのうえで、「金銭で権力を獲得する者が少なくない」「幹部は家族が裏でカネを受け取るのを認めている」「自己が長年培ってきた人脈を使用して子女が暴利をむさぼるのを助けている」と批判している。
つまり、いわゆる太子党、あるいは「紅二代(革命の元老の子の代)」が国有企業を食い物にして私腹を肥やしていると、世界のチャイナウォッチャーによって指摘されていることを、習近平自身、そのとおりだと認めたのだ。
習近平はさらに、取り締まりは不十分だし、ブレーキをかける者がいるとも言っている。習近平の下で王岐山が率いる規律検査委員会は党委員会の権威を損ねるほど猛威を振るい、恐れられる存在になっているが、それでも足りないと言うのだ。
この発言は、中国共産党中央委員会の機関紙『人民日報』5月3日付が4カ月遅れで全文を掲載した。あまり率直に真実を報道すると中国の問題点をさらけ出すことになるので慎重になったから発表が遅れたのだと思われる。
第2に、習近平の大衆重視路線は厚い壁に阻まれている。習近平が「一般人民(老百姓)の声を重視せよ」と強調していることは公式に報道されており、そこまでは問題ない。
しかし、経済発展も重視する現政権として、大衆重視をあまり強力に進めることはできない。そうすれば支配層を徹底的に破壊した文化革命を積極的に評価することになる危険があるからだ。5月16日は、50年前に発生した文化革命の記念日であり、人民日報は翌日、あらためて文化革命は否定しなければならないと強調する論評を行っている。
つまり、習近平は文化革命否定の基本方針を堅持しつつ、大衆重視路線を進めなければならないという矛盾した状況にあるのだ。
一部には、習近平は「左傾化している」という評判さえ立ちはじめている。これは習近平の大衆重視傾向を警戒する経済発展重視派からのけん制球だろう。
第3に、さる3月初め、「習近平同志に党と国家の指導的職務を辞するよう求める」と題する公開状なるものが一部メディアに掲載された。これは習近平を支持しない勢力があることを示す象徴的な出来事だった。
この異例の公開状は、「習近平主席、あなたは権力を全面的に自己の手中に収め、なんでも自ら決定し、政治・経済・思想・文化各領域においてかつてない問題と危機を招来した。
人民代表大会、政治協商会議、国務院内の党組織を強化する一方、国家の各機関の独立性を弱体化させた。李克強国務院総理を含む同志の職権は大きく影響された。
中央規律検査委員会が各国家機関・国有企業に派遣する巡視組は新しい権力機構になり、各級党委員会と政府の権力・責任関係は不明確になり、政策の実施が混乱に陥っている」と批判した。
また、外交面では、「一帯一路」構想により資金を無駄遣いしたことを批判し、南シナ海問題については、「米国が韓国、日本、フィリピンおよびその他の東南アジア諸国と統一戦線を形成し、中国に共同で対抗するのを許してしまった」と指摘している。
さらに、台湾の総統選と立法院選挙で民進党が圧倒的な勝利をおさめたことさえ習近平の失策としてあげている。
このような内容の公開状が、短時間であったとはいえ、中国のメディアによって報道されるのはあってはならないことだ。香港の『明報』によれば、初めて掲載したのは、外国に拠点がある民主派のサイト『參與網』であったが、3月4日付の『無界新聞』が転載した。
こちらは「中央インターネット安全・情報化指導小組(党中央の宣伝部門の上に置かれており、その長は習近平)」の傘下にある党の新しい宣伝媒体だと説明されている。
この公開状が掲載されたことで大騒ぎとなったのは当然だ。急きょサイトは閉鎖され、責任者は逮捕された。その後同紙は再開されたが、問題の記事はすでに削除されている。
以上、3つの問題を紹介したが、それ以外にもいくつか注目されたことがあったので、いくつか記しておきたい。
・大胆な発言で有名な任志強が共産主義青年団や中央の宣伝部門をあからさまに批判したが、諸勢力間の確執のため拘束されなかった。
・「個人崇拝」的な風潮、たとえば、「習大大(「習近平大人」という感覚か)」と呼ぶことを禁止する通達が発出された。
・人民日報が、政府の公式発表とはかなり趣の異なる、「権威ある人」の経済分析記事を報道した。その内容は、中国経済が投資へ過重依存、不良債権、「地下銀行(闇の金融機関)」などかねてから指摘されている問題を解決できていないことに対する率直で厳しい批判だ。
かといって、習近平の力を過小評価するべきではない。また、冒頭で述べたような中国の統治メカニズムは基本的には有効に機能していると考えられる。
しかし、中国の政治においてはつねに緊張関係があるし、不安定化することもありうる。そうなれば外交への影響も不可避だ。本記事で紹介したような事柄をみて「習近平政権が危機的状態に陥っている」とみなすのは速断にすぎるが、今後の中国の政治状況をフォローする上で考慮に入れておくべきだ。(東洋経済オンライン 2016.5.19 19:00)
