超身勝手男に振り回されまくる気弱な女の子の物語。
今年観た映画の中では最も印象に残った一本かもしれん。
まあそうは言っても実は今年はそんなに映画観てないんだがな。
これまでは爽やか系青春映画オンリーだった古厩智之監督が
セクースシーン込みの映画をどう撮るのか非常に興味があったのだが
ジャンルが何であろうが、彼の作風は揺るぎ無かった。
エロくて気だるい、生々しい恋愛映画であるにもかかわらず
画面のどこかに純朴な青さがほのかに漂っているのだ。
なぜそうなるのかは分からないが、これはもう
漫画で言えば画風のようなものなのだろう。強力な個性だ。
そして私はその雰囲気が非常に好きだ。
あと、やっぱりキャラ立てるのがうめえぇぇぇ。
で、主演の星野真里。彼女が物凄く良かった。
これまでの彼女は、どこかロリっぽい雰囲気が売りになっていたが
そういった系統の女優は歳を経てロリっぽさが消えると
魅力も消えて没落していくのが常だった。だがしかし真里嬢は、
いつの間にかシュッとした美人タイプに脱皮を果たしていたのだ。
それに加えて、元々高い演技力の持ち主でもあるので
今後も長い活躍が期待できそうだ。
それにしても、ヘタすればグダグダのうちに終了しそうなストーリーを
真里嬢の超絶演技によるああいう形で締めくくったのは素晴らしかった。
しかも最後のアレに至るまでにちゃんと伏線も張ってあるし、見事。