彼は、世間の常識を疑っています。

日本という国のことや、その中で生活をする人々のことが、欺瞞に満ちている

ように、彼には思えるのではないかというのが、私なりの、彼の理解です。

そして世間とまともにまじわることができず、掲示板に言葉を書くことくらいしか

できない生活をおくっていた私の、その言葉に、彼は何かの感情をゆさぶられた

のではないかという風に、私には思えるのです。

 

彼は、間違っているのは自分ではなく、世間であり、日本社会である、ということを

証明しようとして、その優秀で類まれな能力を発揮して、本当にそれを証明しようと

しています。

 

何も知らない人々は、まさかと思われると思いますが、本当に彼は、日本社会の

様々な無能を利用し、人々の欲望を利用し、その欺瞞をあざけり笑うがようにして

ものすごい勢いで、力を得ています。

 

しかし彼は内心で孤独なのではないかという風に、私には思えてならないのです。

彼は、どこかで本当に自分を救ってくれるような存在だとか、理解してくれる存在だとか

そういう、彼からみて嘘ではない存在を求めていて、なぜか僕はそうした彼の期待を

感じてしまっています。

 

でも僕は彼の期待に万全に答えられる強い人間でもなければ、行動力のある人間でも

なく、彼が次々に繰り出してくるテストには合格できないでいます。

 

そして私が彼の期待に答えられていないと彼が判断をすると、まるでその罰のようにして

私の関係者の人々が、そのかわりのようにして彼からの罰をうけているようなのです。