「都電ひとつばなし」なるブログをやっている手前、「とでん」と聞くと、自然と脳内で都電に変換してしまうが、「とでん」が都電とは限らない。
高知市を中心に南国市などにも路線を伸ばす土佐電鉄は、地元では「とでん」と呼ばれる。「とさでん」と呼ぶ人はいない。
全国区では圧倒的に「とでん」といえば「都電」だが、それは東京が中心だという傲慢に過ぎない。
土電は都電以上に市民の足を担っている。
そんな土電も、近年は乗客が減少傾向にある。
そして、地方都市の宿命でもある自動車との競争が経営にも影響を及ぼしている。
さらに、高知市の市街地空洞化も利用者減に拍車をかける。
土電200形は都電6000形を真似して製造された車両。
「とでん」というネーミングも共通しているが、車両の性能も東京と相通じるものがある。高知の路面電車。
都電も土電も高齢者利用が多いが、都電は幸いにも学生、特に女子高大学生が多く、車内は華やかなときもある。
高知大学が沿線にあり、ほかにも高知商業高校・伊野商業高校、聖和学園女子中高校のある土電。
しかし、乗車してみると、あまり高校生の姿は見えず、高知大生の頻繁な利用もないようだ。
次世代の取り込みと、沿線の新しい魅力創出。
路面電車の課題は、どこも似ている…。