17日、荒川区と北区が主催する都電荒川線沿線ウォークラリーが開催された。

 都電沿線にある史跡や施設などを巡り、改めて都電沿線の魅力を発見・発信してもらおという、このイベント。


 都電は4区を走り、これまで私はその4区の温度差をたびたび指摘してきた。

 その中でも、特に都電に対して冷めたスタンスであるのが北区であることは否めない。

 北区としては都電は必要なく、むしろ早くどうにかしたいというのが本音ではあるようだ。


都電ひとつばなし-沿線ウォークラリー


 実際、北区は23区の中でもJRの駅が一番多く立地し、山手線・京浜東北線・高崎(東北)線、埼京線、東京メトロ南北線と鉄道網は整備されている。(駅は設置されていないが、日暮里・舎人ライナーや都営三田線も北区を走る)

 こうした背景が、北区が都電荒川線にあまり力を入れない理由となっている。

 くわえて、都電荒川線という名称が、荒川区のものと誤解させている点も大きく起因しているだろう。


 だが、今回の都電沿線ウォークラリーでは、主催が荒川区だけではなく、北区も名を連ねている。


 都電の今後は荒川区や東京都だけが担っていくものではない。

 北区や豊島区、新宿区との連携も欠かせない。

 いや、江戸川橋や三ノ輪といった地下鉄との駅へのアクセスがしやすくなっているところから文京区や台東区といった都電が走っていない区との連携も強化していく必要性があるだろう。


 まだ、そこまでいかなくても、こうした連携を喚起できるようなイベントは大きな一歩であることは間違いない。