先日、富山市に行ってきた。

 そのときに、12月から供用開始されるという、富山地鉄の環状線の工事の進捗状況を見てみることに…。

 

 まだ線路は敷かれていなかったが、立て看板に「路面電車の工事をしている」ことがきちんと明記されていた。

 現場は静かな商店がまばらにある通りで、環状線化によってこの一帯がどうなるのか気になるところ。

 現在、線路の延伸・新設は各地で検討されている。


 地方都市では自動車の往来の邪魔になる、駐車スペースが削られる、渋滞の原因になるといった声が出て、うまく進んでいないのが現状。


 その反面、富山市は難題を次々とクリアして、路面電車の線路を敷設している。

 このパワーの源泉はいったいなんだろうか?

 富山市と、ほかの都市とではなにが一体異なるのだろう?


 環状線の線路は単線で、富山駅前を起点として、反時計回りにグルグルと回るだけの系統になるらしい。

 つまり大学前にも南富山にも環状線の電車は乗り入れない。そのため、環状線の電車と一目でわかる新車両を導入するという。


都電ひとつばなし-環状線工事



 で、単線だけだったら、都電でも同じように新しく新設できる区間があるのではないか?


 例えば、荒川区役所から分岐して南千住まで、学習院下から分岐して高田馬場までも構想されたことがある。


 個人的には、王子駅前から十条駅、王子駅前から豊島団地、王子駅前から駒込駅、荒川車庫前から尾久駅、熊野前から町屋3丁目付近といったところが考えられるわけで…。


 路面電車が復権しているのは地方都市が多く、東京のような地下鉄が幅を利かせる都市で、同意を得られるのは難しいかもしれない。


 それでも、富山市のように、今後、恒例化社会が顕著になってコンパクトシティ化が求められるようになれば…。


 富山市の活躍一つで、路面電車の地位も存在意義も大きく変わることになる…。