真夏日まで記録した2月から一転。
3月は寒い日が続く。そのとどめとばかりに、昨夜は雪が浴びせられるように降り注いだ。
東京都内で雪を見る機会は少ない。ましてや積雪となったら、その様子はかなり珍しい。
都電沿線もうっすらと雪化粧をしていたが、残念ながら積もるまでの雪とはならなかった。それもやはり3月の雪だからなのだろう。
都電をはじめとする路面電車は、雪に強い公共交通機関だといわれる。
今でも札幌や函館、富山、高岡、福井では路面電車が冬の足を担う。
しかし、東北からは消え、新潟には路面電車はなく、岐阜は力尽きた。
雪に強いと強調する前に、利用者がいなければ公共交通は成り立たない。
雪の中、家路を急ぐ乗客たちに、「今夜は雪だ~」と車窓を眺める余裕はあっただろうか?
3月の雪は、景気が冷え込む中で人の心を温めることができたのか?
それとも、さらに凍えさせるだけだったのか?
もうじき、都電にも春がやってくる…。