ラニーニャ現象のために、酷暑と呼ばれる夏が、いまだに続いている。

 天気予報では、今年は、秋はなく夏から一気に冬に突入するという。


 もし、この予報が的中したら、都電の経営は危機とまではいかなくても、結構な痛手を負うことになるだろう。


 都電沿線の名物であるバラは、春と秋のシーズンに咲き誇る。


 春と秋に起こる放射冷却によってバラが咲くのである。

 ラニーニャ現象下の気候では放射冷却が起こらず、せっかくのバラも綺麗に咲かないかもしれない。



赤いバラ


 都電の沿線は桜やバラの名所が点在しており、こうした花を愛でるために乗車する客の数は馬鹿にならない。


 普段、住民に支えられている都電だが、こうした遠方から来る乗客に「路面電車もいいもんじゃないか」「路面電車は便利な乗り物」と認識されることで、経営収支に惑わされることがなくなる。


 市民の足は市民が守る。

 それは大事な発想だが、コンセンサスを得るには、自分たちだけではなく、広く魅力をアピールできることが重要になる。


 赤く咲き誇るバラを見て、都電に乗ろう!

 ラニーニャ現象は、全然関係ない都電をも大きく揺り動かす危険性を秘めている。