飛鳥山公園は、北区のシンボル的な存在である。
東京23区の中でも、平凡な名称を持つ北区だが、もともとは王子区と瀧野川区が合併して誕生した。
合併時、新しくできる区名を飛鳥山区とするはずだったが、飛鳥山が常用漢字の読みではないことから、採用されなかった。結局、区名になれなかったが、飛鳥山が、北区民のシンボルであったことを示すエピソードである。
飛鳥山は、徳川吉宗の享保の改革以来、庶民の娯楽の場として親しまれてきた。今でも桜の名所として有名だったが、飛鳥山公園には東京タワーを思わせるようなシンボルタワー・飛鳥山タワーが立っていた。
今日の一葉は、その飛鳥山タワーの跡地。今は屋外舞台のような場所になっていて、時折、ダンスの練習をしている若者やワンちゃんを遊ばせている近所の主婦などを見かける。
平日にこの舞台に行ってみると、よく女子高校生がお菓子などを食べながら友人と話に興じている姿を見かける。王子には女子高が多いからだが、ここが女子高校生の青春の1ページとして刻まれるとしたら、それはまた飛鳥山公園の歴史の1ページとして記録されることだろう。
![飛鳥山タワー跡](https://stat.ameba.jp/user_images/33/4a/10003332251_s.jpg?caw=800)