比較的、若者でにぎわう町屋駅前を降りて、京成町屋駅の下を抜けると、からくり時計がある。
このからくり時計、大正ロマンを感じさせてくれるような人形と音楽で、以前はちょっとした名所になっていた。
一日に何回も動くわけではなく、4、5回ほどだけしか動かなかった。そのため、このからくり時計を見にやってくる近所の人もいた。
すぐ近くにはスーパーもあって、夕方の動く時間には喧騒に包まれた町の中で、からくり時計の人形たちが踊り出すと、自宅に帰る足を止めてみんなこの時計を見入るのだった。
一分ほどの人形たちのダンスタイムが終わると、見物客は三々五々家に戻っていく。
熱心に見入っていたら、「いつの間に、こんなに人が?」と思うぐらい見物客が集まっていたことがあった。
そんな町屋の名所も、からくり時計の故障したために魅力のない場所になってしまった。
昭和を感じさせる都電荒川線と、大正ロマン漂う町屋のからくり人形。
町屋駅の裏側と呼ばれる場所には、そんな昔がいっぱいつまっていた。
![からくり時計](https://stat.ameba.jp/user_images/9b/d1/10002807113_s.jpg?caw=800)