かつて、旭電化工業という食品工場が東尾久にあった。  その工場跡地は、1993年に尾久の原公園という都立公園になった。  この公園、一見するとただの広い公園にしか思えないのだが、新種のとんぼが発見されるなど、東京でありながら生態系が保たれ、自然豊かという珍しい公園である。  もともと、この旭電化工業の跡地を何にするのかということで地元住民や行政などが揉めに揉めて、やっと今の形になったのだが、まだこの公園は西側半分が未整備のままになっている。  この尾久の原公園へは、熊野前もしくは東尾久三丁目が最寄電停だが、どちらからも少し歩くという点が、区外からやってくる人を少なくしている原因のように感じる。    とはいえ、新種のとんぼが発見されたということを除けば、近隣住民が憩うというどこにでもありそうな公園なだけに、そんなに区外から人がやってくるほどとは思えないが、それでも尾久の原公園の自然は、かなりのものなので一見する価値はあるだろう。 尾久の原公園