都電の東端・三ノ輪橋から300メートルほど西に「荒川一中前」という電停が開業したのは、2000年11月11日。その日は、少しばかり雪がちらつくような天候だったが、おおむね青空が見える良好の天気だった。
この新電停に関しては、ジョイフル三の輪の東端に三ノ輪橋があり、西端に電停をもうひとつ設置することで、商店街に回遊性を持たせて活性化を図ろうとするものだった。その意図が、果たしてどこまで成功しているかは私には測りかねる。正直に言えば、ジョイフル三の輪にやってくる客の流れは、基本的にいまだ東高西低である。
しかし、最近、少しばかりジョイフル三の輪らしくないといったら変かもしれないが、若い経営者や土着の経営者ではない店主が切り盛りする店がジョイフル三の輪の西側に出てきた。個性ある店で、商店街の西側を元気にできれば、新電停を誘致した効果はあったといえるが、その真価を問うのは、まだまだ先だろう。
路面電車は新電停の設置や路線延伸は、鉄道に比べて、建設費も安価だし、工事の手間も少ない。早稲田から少し伸ばして有楽町線の江戸川橋駅まで延伸できたら、もう少し利用客も増えるんじゃないかなぁとたまに私は夢想するのだけど、そういった計画は今のところまったく持ち上がっていない。
しかし、池袋-雑司ヶ谷、荒川区役所-南千住といったように、都電の延伸や新路線構想は、着実に進みつつある。