巣鴨プリズンの跡地に突如建設されたサンシャイン60は、あっと言う間に池袋のシンボルタワーになった。
サンシャイン60が完成すると同時期に、池袋は繁華街へと発展し、高層ビルが乱立していく。
池袋からでは、なかなかサンシャイン60の全景を見ることができない。だから、サンシャイン60の全景を望もうとするなら、少し離れた場所からの方がよく見える。
東池袋四丁目から早稲田方面に一駅進むと、雑司ヶ谷電停がある。
この電停を下車して、小さな商店街を歩くとぽっかりと空き地がある。そこからサンシャイン60がよく望めるのだ。
まだまだこのあたり一帯は、再開発の波から逃れているので、民家が軒を連ねている。
古参の都電運転士さんによると、もっと昔は「天気がいい日は、富士山も綺麗に見えた」そうである。
現役の運転士さんによると「この区間は、三ノ輪橋方面行きだとサンシャインが見えて、早稲田方面行きだと新宿の高層ビル群がよく見える」という絶賛のビュースポットなのだそうだ。
最近では、お台場や渋谷に押され気味の池袋だが、懐かしい街並みと近代的な街並みが混在し、大人と子供が楽しめる街いう点では、お台場・渋谷には負けることはない。
老若男女問わず楽しめる池袋は、池袋を拠点にしている西武グループが長年培ってきた精神と決して無縁ではない。